ヒートシールの開封性(イージーピール)とシール性(密封性)は両立でき

≪剥がれシール≫ゾーンやイージーピール包装材料の機能を的確に発揮させる温度調節法を解説!

ヒートシールの開封性(イージーピール)とシール性(密封性)は両立できるか?

〜消費者ニーズを基礎から実践までを学ぶ〜≪1名分料金で2人目無料≫

主催:R&D支援センター

日時:平成22年3月26日(金) 10:00-17:00

≪講座趣旨≫
 消費者のフレキシブル包装への不満は≪開け難さ≫であり、近年社会的な要求となっているユニバーサルデザイン(UD)の筆頭に挙げられている。しかし、未だに学業界のこの課題の直接的な改善の取り組みは不完全である。

 消費者は使いやすい≪開け易い≫シールを望んでいるが、製造者は≪漏れ≫や≪破れ≫を恐れて“頑丈”なシールを実施している。

 “頑丈”なシールは厚さの増加や高価な材料の選択となり包装材料の過剰使用(20%以上)になっている。そして「消費者」と「製造者」の期待と実施機能は背反している。この両立には現場対応の技法では困難で理論的な対応が不可欠である。

 今迄のヒートシールの管理はJIS Z 0238(同様のアメリカ規格:ASTM F88-*)によっているが、これらの規格は引張試験の引張強さ、それも[最大値]を評価対象にしている。この規格に数十年間依存していた業界の取り組みが今日の課題になっている。

 ヒートシール強さは引張強さ(N/15mm)である。≪シールの保証≫は落下衝撃や荷重のような外部応力に対する耐性である仕事(J=N・m)で解析/評価しなければならない。今までの取り組みは、科学の基本である次元の取り扱いを曖昧にしていた。

 “頑丈” な破れシールでは、材料固有の接着強さしか作れない。消費者のニーズに合わせた≪開け易さ≫の達成には接着強さの調節(4〜8N/15mm)ができるヒートシール強さの調節操作が必要である。

 本講座ではヒートシールの≪剥がれシール≫ゾーンやイージーピール包装材料の機能を的確に発揮させる温度調節法を提示する。そして、剥がれシールの剥離エネルギー(J/m=N・?)に着目し、「開封性」と「密封性」の両立の実践方法を提示する。

 演者の最新の研究/技術開発情報も併せて紹介する。

≪プログラム≫
1.ヒートシールに期待される基本機能の確認
2.イージーピールとイージーオープンの相違
3.「開封性」と「密封性」の関連要素の摘出と列挙
  3-1「開封性」:「イージーピール」、「開け易さ」、「易開封」、「イージーオープン」

  3-2「密封性」:「封緘性」、「封止性」、「シール性」、「シールの保証」、「確実なシール」

4.「開封性」と「密封性」の物理的原理を復習する
5.ヒートシール特性における≪剥がれシール≫の特長の実測データの理解
  ・JIS法、・落下衝撃、・実包装品の封緘性保証の実効事例の紹介

6.溶着面温度の調節による≪剥がれシール≫の発現の実施方法
7.≪剥離エネルギー≫の理論解説と実測方法、適用方法
8.イージーピール包装材料の適正な加熱特性の測定方法と実際
9.新しい「開封性」試験方法
10.実包装品の「開封性」と「密封性」の評価事例の紹介
11.受講者の持っている課題の質疑応答/ミニ・コンサルティング
【質疑応答・名刺交換】
キーワード:開封性、イージーピール、開け易さ、易開封、イージーオープン、封緘性、密封性、封止性、シール性、シールの保証、確実なシール、ヒートシール強さ、引張試験、剥がれシール、剥離エネルギー、溶着面温度測定法、落下衝撃、JIS Z 0238、ASTM F88-*、新しい「開封性」の試験方法