エポキシ樹脂の化学構造理解と硬化剤およびフィラーの上手な使い方

エポキシ主鎖の化学構造を理解し、硬化剤との反応機構を捕え、目的用途にあった良い物性を得る!

エポキシ樹脂の化学構造理解と硬化剤およびフィラーの上手な使い方

主催:R&D支援センター

日時:平成23年2月3日(木)12:30〜16:30

<講座のポイント>
エポキシ樹脂は、接着性や絶縁特性など非常に高いパフォーマンスを持つが、 エポキシ主鎖の化学構造および選択する硬化剤や副資材によって、その物性は大きく異なる。
 ここでは、エポキシ樹脂(主鎖)の化学構造を理解し、さまざまな硬化剤との反応機構を捕らえることで、 硬化物の良い物性を得るための基礎的な考え方を示す。
 加えて、副資材の一つで大きく物性を変えることのできるフィラーの使い方と、熱衝撃試験による 耐クラック性解析により、硬化物の物性評価に関する方法論を紹介する。

<プログラム>
第1部 エポキシ樹脂の化学構造と特徴 
 1.エポキシ樹脂硬化物の高分子構造
  1-1熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂
  1-2エポキシ樹脂硬化物の分子構造

 2.エポキシ環の反応性とその特徴
  2-1硬化剤とエポキシドの反応活性
  2-2エポキシ樹脂の主鎖構造

 3.ビスフェノール型エポキシ樹脂の構造と特徴
  3-1ビスフェノールA型樹脂の特徴と用途
  3-2ビスフェノールA型樹脂の原料と合成
  3-3ビスフェノール型のバリエーション
   3-3-1ビスフェノールF型樹脂
   3-3-2臭素化ビスフェノール樹脂

 4.ノボラック型エポキシ樹脂の構造と特徴
  4-1フェノールノボラック型/クレゾールノボラック型
  4-2ノボラック型エポキシ樹脂のバリエーション

 5.その他のエポキシ樹脂
  5-1環状脂環式,グリシジルエステル,グリシジルアミン,複素環式
  5-2ビフェニル型,多環芳香族,水添脂環式

第2部 主な硬化剤と硬化メカニズムの基礎
 1.硬化剤と活性水素
  1-1硬化剤の種類
  1-2活性水素

 2.アミン系硬化剤との反応
  2-1アミン系硬化剤との反応
  2-2変性ポリアミン硬化剤
  2-3ポリチオール硬化剤

 3.酸無水物系硬化剤との反応
  3-1酸無水物硬化剤との反応
  3-2酸無水物硬化剤の種類

 4.フェノール系硬化剤との反応
 5.その他の硬化剤
  5-1イミダゾール
  5-2DICY

第3部 副資材とその効果
 1.副資材の種類と特徴
  1-1充填材の種類と特徴
  1-2フィラーの用途

 2.フィラーを充填したエポキシ樹脂の機械的特性
  2-1弾性率,強度
  2-2破壊靱性
  2-3ハイブリッド充填

 3.無機フィラーを充填したエポキシ樹脂の耐水性・耐食性
  3-1水の浸入挙動
  3-2環境液の浸入挙動
  3-3フィラーを充填した樹脂への浸入

第4部 エポキシ樹脂の耐熱衝撃性の評価方法
 1.熱衝撃とは
  1-1熱衝撃
  1-2内部応力
  1-3パッケージクラックとその改善

 2.熱衝撃試験方法
  2-1試験方法
  2-2耐クラック性の定量的評価
  2-3熱衝撃特性に及ぼす水分の影響

 3.フィラーを充填したエポキシ樹脂の耐熱衝撃性評価
  3-1硬質フィラーを充填したエポキシ樹脂の耐熱衝撃性
  3-2軟質フィラーの効果とハイブリッド充填
  3-3高いアスペクト比を持つフィラーの耐熱衝撃性

【質疑応答・名刺交換】