塑性加工におけるトライボロジーの基礎と焼付き対策

表面観察とポイント解説で理解する講座!データの見方や注意点を理解して、塑性加工の難題である焼付きを未然に防げ!

塑性加工におけるトライボロジーの基礎と焼付き対策

主催:R&D支援センター

日時:2011年5月9日(月) 10:30〜17:30

<講座のポイント>
塑性加工と一口で言っても、接触圧力や材料の流れ方、温度、接触面の変化などがバラエティーに富んでいます。潤滑という観点から見た加工法の特徴、基本的な潤滑のしくみや原理を分かりやすく説明します。評価試験法もいろいろな種類がありますので、よく利用されているものについて、それぞれの特徴を紹介します。また、鍛造やしごき加工に少し偏りますが、評価試験の事例を上げて、実習的にデータの見方や注意点を参加者とともに眺める予定です。最後に潤滑剤の開発や表面処理工具の特性に触れることで、焼付き対策の参考になればと思います。

<プログラム>
Ⅰ.塑性加工におけるトライボロジーの基礎
  1.塑性加工独特な摩擦・潤滑の条件
    a.加工力や加工面圧
    b.材料変形に伴う表面粗さの変化
    c.表面積拡大
    d.変形発熱と摩擦発熱
  2.代表的な加工法における潤滑のしくみ
    a.圧延・引抜きにおけるくさび効果
    b.深絞り・しごき加工における潤滑
    c.鍛造加工におけるスクイーズ潤滑
  3.塑性加工用の潤滑剤
    a.油系の潤滑剤
    b.固体の潤滑剤

Ⅱ.塑性加工用潤滑剤の性能評価
  1.いろいろな試験法の紹介
    a.基礎的な摩擦試験
    b.塑性加工を模擬した試験法の特徴
  2.鍛造やしごき加工での評価事例
    a.リング圧縮
    b.後方せん孔押出し試験
    c.ボール通し試験
    d.カップ内面しごき試験

    e.熱間鍛造用の簡易評価

Ⅲ.焼付き対策のための参考例
  1.潤滑技術による対策例
    a.多段鍛造での潤滑条件の検討(表面観察の見方も解説)
    b.冷間鍛造用の潤滑油の開発(表面観察,表面分析結果の見方も解説)
    c.温間鍛造用ガラス潤滑技術の開発
  2.表面処理の性能
    a.冷間鍛造用の表面処理の焼付き防止性能
    b.潤滑油との組合せの効果