熱処理の基礎とシミュレーションによるトラブル対策

各種熱処理の基礎知識を学び、熱処理変形、焼割れ、残留応力、焼むらなどのトラブルを防ごう!

熱処理の基礎とシミュレーションによるトラブル対策

共催:R&D支援センター

日時:2011年7月7日(木) 10:30〜17:30

<講師の言葉>
製品加工プロセスの前後あるいはプロセス間に材料の性質を目的に応じて改善するために行う各種熱処理についての基礎知識を学び、さらに、実際の金属部品の熱処理、特に鋼部品の焼入れ処理において重要な熱処理プロセス設計や熱処理変形、焼割れ、残留応力、焼むらなどのトラブル対策に有用なツールとなりつつある熱処理シミュレーションについて、有限要素法を用いた数値解析法についての基礎知識と解析例を紹介する。また、焼入変形や焼割れのメカニズムをシミュレーション結果のアニメーションなどによってわかりやすく解説する。

 ものづくりの現場において発生する種々の問題の原因を探求して問題を解決できる能力を養うためには最新技術の習得だけでなく、従来技術の原理や基礎を学び、また関連する加工技術について幅広く学習して知識を広げることが重要である。

 本講習で加工技術の一つである熱処理技術の基礎や最新の技術である有限要素法による数値解析法について、理解が深まれば幸いである。

<プログラム>
Ⅰ.熱処理の基礎
  1.熱処理の種類と原理
  2.加工熱処理

Ⅱ.熱処理における諸問題
  1.熱処理欠陥の原因と対策
  2.焼入冷却剤と冷却能

Ⅲ.熱処理シミュレーションの基礎
  1.熱処理シミュレーションとは
  2.熱処理シミュレーションの理論的背景
  3.有限要素法における定式化
  4.表面熱伝達率の同定
  5.熱処理シミュレーションシステムの構成

Ⅳ.解析事例研究
  1.解析結果と実測値との比較による解析精度の検証例
  2.焼入れ変形メカニズムについての検討例
  3.焼割れの発生メカニズムについての検討例

V.まとめ