薄膜太陽電池用を中心としたZnO系透明導電膜の材料特性と成膜技術【大阪開催】

ITOを中心とした透明導電膜を概観し代替材料であるZnO系透明導電膜の詳細について、さらには太陽電池用透明導電膜を視野に入れ新規な成膜技術・材料について解説する!

薄膜太陽電池用を中心としたZnO系透明導電膜の材料特性と成膜技術

〜ハイブリッド技術から新規材料の開発動向まで〜

主催:R&D支援センター

日時:2012年6月8日(金) 10:30〜16:30

【講座のポイント】
 大震災による原発事故を契機に世界的規模で脱原発を視野に入れたエネルギーシフト構想が急浮上し、従前より課題となっていた地球規模での環境問題、地球温暖化ガスのCO2排出削減問題が益々深刻になってきた。さらには世界的規模の経済危機が勃発しエネルギー・環境問題への関心が一層高まり、グリーンエネルギーの開発、特にエネルギーペイバックタイムに優れた薄膜太陽電池の研究開発は活況を呈してきている。

 これらの薄膜太陽電池には、透明電極として大型フラットパネルディスプレイおよびタッチパネルなどに使われている透明導電膜が不可欠な存在となっている。この透明導電膜としてITOなどが使われるが、ITOでは主原料であるレアメタルインジウムが需要拡大に伴う枯渇・価格高騰、原産国の偏在化による安定供給への不安、さらには毒性の問題も明らかとなり代替材料の開発が急がれている。代替可能な材料は、現時点ではZnO系透明導電膜が最有力候補である。

 本セミナーでは、まずITOを中心とした透明導電膜を概観し代替材料であるZnO系透明導電膜の詳細について、さらには太陽電池用透明導電膜を視野に入れ新規な成膜技術・材料について講演する。ZnO系透明導電膜の実用化を視野に入れた透明導電膜関連産業のスタンスとしては、ITOからZnO系への技術移転は既存設備が流用できるため、新たな設備投資を必要としないグリーンエネルギー関連産業への新規参入が可能となり、ITOの成膜技術を持つ企業にとっては将来有望なビジネスチャンスに繋がると確信している。

【プログラム】
1.透明導電膜について
  1-1.透明導電膜の概要
  1-2.透明導電膜の応用
  1-3.透明導電膜の諸特性
  1-4.ITOの現状と問題点
  1-5.ITO代替材料の種類と特徴
2.透明導電膜の成膜技術および評価方法について
  2-1.スパッタリング法
  2-2.その他の成膜技術
  2-3.PLD法
  2-4.評価方法
3.ZnO系透明導電膜の特性と成膜技術について
  3-1.ZnO系透明導電膜の種類
  3-2.抵抗率10-5Ω・cmを達成した低抵抗化技術
  3-3.低温および室温での成膜技術
  3-4.ZnO系透明導電膜の問題点
4.太陽電池用ZnO系透明導電膜について
  4-1.省インジウム型ハイブリッド透明導電膜(ITO+ZnO系)
  4-2.有機基板への成膜技術
  4-3.膜厚100nm以下の超薄膜化技術
  4-4.レーザーアニーリング
  4-5.ZnO系透明導電膜の金属電極材料
5.新規な太陽電池用ZnO系透明導電膜材料と成膜技術について
  5-1.高耐熱特性ハイブリッド透明導電膜(SnO2系+ZnO系)
  5-2.ダブルテクスチャー構造ZnO系透明導電膜
  5-3.ワイドスペクトル対応ZnO系透明導電膜
  5-4.ZnO+α(Ti,Si,Cuなど)を使ったZnO系透明導電膜

(質疑応答・名刺交換・個別相談)