シランカップリング剤の効果と最適使用法【大阪開催】

シランカップリング剤の種類、機能、作用機構、効果的な使用法、処理効果、表面分析・解析法や複合材料などへの応用まで詳解!

シランカップリング剤の効果と最適使用法

主催:R&D支援センター

日時:2012年6月12日(火) 12:30〜16:30

【受講対象】
 特に特別の知識は必要ありませんが、化学(有機化学、高分子化学)の基礎知識があれば理解しやすいと思います。
 受講対象は、企業でカップリング剤処理、表面処理を行う技術者、コンパウンド、複合材料(ナノコンポジット/ナノハイブリッド)の開発を行う技術者などです。

【習得できる知識】
シランカップリング剤の種類、シランカップリング剤の使い方、シランカップリング剤の作用機構、シランカップリング剤の表面処理効果、表面分析/解析法、シランカップリング剤の応用(複合材料(ナノコンポジット/ナノハイブリッド)の設計、合成、特性解析法)などが習得できます。

【講座のポイント】
 金属・無機材料の表面改質や有機材料と無機材料の相溶性を改善する試薬として、シランカップリング剤は工業的に広く利用されている。シランカップリング剤は、有機材料と無機材料間に新たな界面層を形成させ、両成分の相溶性や接着性を高めたり、無機材料の分散性を向上させる効果がある。また近年、新しい材料としてゾルーゲル法や無機微粒子を使った有期-無機ナノコンポジット/ナノハイブリッド材料の開発研究が盛んに行われているが、シランカップリング剤は複合化に重要な役割を果たしている。

 ここでは、シランカップリング剤の種類、機能、作用機構、効果的な使用法、処理効果、表面分析・解析法や応用について、シランカップリング剤の基礎から応用について概説する。

【プログラム】
1.シランカップリング剤の概要
 1-1 シランカップリング剤とは
 1-2 シランカップリング剤の種類
 1-3 シランカップリング剤の機能
 1-4 シランカップリング剤の使用量と使用方法
   1) 反応条件(溶媒,温度,時間,濃度,水分,pH)
   2) シランカップリング剤の使用量
2.シランカップリング剤の反応と作用機構 
 2-1 シランカップリング剤の反応
 2-2 加水分解機構
 2-3 加水分解反応と縮合反応
 2-4 反応性(反応速度)  
 2-5 加水分解反応と縮合反応に及ぼすpHの影響
 2-6 無機材料への作用機構
 2-7 有機材料への作用機構
   ・ポリマー側鎖および末端の官能基との反応
   ・ポリマー主鎖へのグラフト反応
   ・各種モノマーとの共重合
   ・ポリマーとの相溶化
3. シランカップリング剤の効果的な使い方と処理効果
 3-1 シランカップリング剤の選択基準−どんなシランカップリング剤を選べばよいか?
 3-2 シランカップリング剤の処理効果−シランカップリング剤処理でどんな効果が得られるか?
4.表面キャラクタリゼーション―シランカップリング剤の反応状態、表面状態の分析法
 4-1 シリカの種類と構造
 4-2 反応状態、被覆率解析・評価方法
 4-3 表面状態の解析・評価方法
 4-4 構造分析(FT-IR、NMRなど)
 4-5 熱分析(DSC,TG-DTAなど)
 4-6 表面分析(XPSなど)
 4-7 モルホロジー分析(走査型(SAM)/透過型(TEM)/原子間力顕微鏡(AFM))
5.シランカップリング剤の応用
 5-1 樹脂、エラストマーの架橋
 5-2 複合材料(コンパウンド)への応用
 5-3 塗料・コーティング剤への応用
   ・ハードコーティング剤の設計
   ・開発事例
   ・特性評価
 5-4 有機-無機ナノコンポジット/ナノハイブリッドへの応用
  ・ハイブリッド材料の分子設計
   ・シランカップリング剤の役割
   ・開発事例
6.参考文献

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