回転機械設備異常の振動診断技術とその現場応用

回転機械設備の診断技術(特に振動診断技術)の基礎と応用に関して、近年の研究成果の一部も含めてわかりやすく解説!

回転機械設備異常の振動診断技術とその現場応用

主催:R&D支援センター

日時:2012年6月28日(木) 10:30〜16:30

【受講対象】
・設備管理、保全、診断に従事される技術者あるいは研究者
・機械、プラント、設備関連企業の方

【予備知識】
・工学専門分野(特に機械工学)の方々ならば、特に必要な予備知識がなくてもよいですが、振動工学、信号処理法に関してある程度の知識を持つことが望ましいです。

【修得知識】
・回転機械設備の振動診断技術の基礎と応用法

【講座の趣旨】
 現代の生産システムや社会システムには現代の設備管理技術が不可欠です。設備管理の最も重要な役目はあらゆる状況下において、生産設備や社会インフラ施設などを最少コストで最高水準の安全・安心を確保することです。設備管理の中核となる技術は、設備異常の早期発見、異常原因の早期判明によりトラブルや事故の未然防止などを可能とする設備診断技術です。

 生産プラントにおける設備診断の目的は、先端かつ有効な状態監視・診断技術の導入により生産現場における設備保全・管理を科学的かつ効率的に行い、設備事故の未然防止、製品品質の確保、生産効率の向上及び生産・保全コストの削減に資することです。

 本講義では、生産プラントにおいて最も多く使用されている回転機械設備の診断技術(特に振動診断技術)の基礎と応用に関して、近年の研究成果の一部も含めてわかりやすく解説し、設備診断関連の仕事に従事されている現場技術者あるいは研究者方々にとって参考やヒントになるように講義内容を工夫しています。

【プログラム】
1.設備診断技術の概要
  1-1.保全方式
  1-2.設備診断技術の種類
  1-3.振動法による設備状態監視
  1-4.設備診断技術導入の効果

2.振動診断の基礎
  2-1.簡易診断と精密診断
  2-2.振動と五感

3.振動診断技術の基礎
  3-1.振動の原理
  3-2.振動モード(変位、速度、加速度)
  3-3.異常の種類と振動モードの関係

4.簡易診断の実施要領
  4-1.測定点
  4-2.測定方向
  4-3.振動測定方式
  4-4.測定データの整理
  4-5.測定周期

5.簡易診断による良否判定方法
  5-1.絶対判定法
  5-2.相対判定法
  5-3.相互判定法

6.劣化パターンと寿命予測
  6-1.送風機アンバランスにおける寿命予測例
  6-2.転がり軸受フレーキングにおける寿命予測例

7.回転機械の損傷例
  7-1.異常振動の種類と特徴
  7-2.転がり軸受の損傷形態
  7-3.歯車の損傷形態

8.精密振動診断に用いる主な解析技術
  8-1.周波数分析
  8-2.エンベロープ解析
  8-3.ズーム機能
  8-4.アレイスペクトル(3次元表示)
  8-5.振動形態分析

9.振動の種類とその特徴
  9-1.アンバランスによる振動
  9-2.ミスアライメントによる振動
  9-3.弛み・ガタによる振動
  9-4.流体力による振動
  9-5.転がり軸受の振動
  9-6.すべり軸受の振動
  9-7.歯車の振動
  9-8.モータの振動
  9-9.共振

10.異常振動診断事例

【質疑応答・名刺交換・個別相談】