アクリレート入門
アクリレートの基礎化学(モノマー、オリゴマーの構造と分子特性等)、最近の合成・重合法の進展、今後の課題からアクリルポリマーの合成法まで分かりやすく解説!
〜アクリレートモノマー・オリゴマーの種類や特徴、合成、選び方、使い方、重合、高機能化、高性能化〜
主催:R&D支援センター
日時:2012年10月22日(月) 12:30〜16:30
【予備知識】
・大学初年度程度の有機化学あるいは高分子化学。
【修得知識】
・高分子化学の基礎事項
・アクリレートの合成と分子特性
・ラジカル重合の基礎理論、制御法
・アクリルポリマーに関係する工学的事項
【講座の趣旨】
アクリルポリマーは、準汎用プラスチックとして生活の様々な分野で広く使用されている。近年、その高性能化、高機能化を志向して、その原料であるアクリレートモノマーの新規開拓、多官能化が盛んであるが、置換基の立体障害あるいは分解・脱離等によってモノマーの重合能低下を招くことが多かった。そのような中、これまでアクリレートの重合法として工業的に一貫して汎用されてきたラジカル重合法に、最近、大きな進展がみられ、分子設計、材料設計の手法が大きく変わろうとしている。
本講では、アクリレートの基礎化学、最近の合成・重合法の進展、今後の課題等について分り易く講述する。具体的には、まずこのモノマー、オリゴマーの構造と分子特性、およびその新しい合成法と官能基導入法について紹介したのち、重合の基礎、特にラジカル重合の素反応、速度論的解析について説明し、重合の特徴および分子量および立体構造制御技術によるアクリルポリマーの合成法について、トッピクスも織り交ぜながら講義を進める予定である。さらに、生成ポリマーの特性、高性能化、および機能化についても言及する。
【プログラム】
1.モノマーとオリゴマーの種類と特徴
1-1.高分子化学の用語
1-2.モノマーとオリゴマーの分類
1-3.バイオ−由来モノマー
1-4.モノマーとオリゴマーの分子特性
2.重合の基礎
2-1.分類と特徴
2-2.アニオン重合とラジカル重合の比較
2-3.アニオン重合による制御ポリマーの合成
2-4.重合速度論
2-5.素反応の解析と課題
3.リビングラジカル重合による分子量の制御
3-1.リビングラジカル重合の用語
3-2.分類と特徴
3-3.重合方法の選択
3-4.重合に及ぼす光、圧力の影響
3-5.イオン液体中およびマイクロリアクター中での重合
4.ラジカル重合による立体構造の制御
4-1.高分子立体化学の用語
4-2.分類と特徴
4-3.化学的な構造制御の方法
4-4.物理的な構造制御の方法
4-5.構造制御モデルによる立体規則性およびラセン高分子の合成
5.ポリマーのキャラクタリゼーション
5-1.分光学的方法
5-2.クロマトグラフィー等による特性化
6.高性能化と高機能化
6-1.放熱性および耐熱性と分子構造の相関
6-2.分子構造の諸因子と機械特性の関係
6-3.接着、密着、封止性能向上の因子
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