光学シートによる太陽光集光技術と応用展開

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光学シートによる太陽光集光技術と応用展開

講師:(株)光エネルギー研究所 代表取締役社長 尾崎 豊 氏

日時:平成21年9月25日(金)10:30〜16:30

≪講座の趣旨≫
 太陽光発電効率の改善は 主に素子の発電効率により考えられている。PV素子とパネル構成については議論されているが 太陽光エネルギーを効率的に集める全体的な設置を含むアーキテクチャーについてはあまり議論されていない。
 この講座では時間移動する太陽光エネルギーをコストも含め効率的に集光するシステムのアーキテクチャーについて解説する。
 準微細(10~数百ミクロン程度の幾何光学適用サイズ)立体構造をもつ光学シートはその表面形状によって多様な機能を発現する。SOH-1は太陽光を全天方位にわたって集光する機能を持つ。時間移動する光の集光機能は太陽光パネルへの応用のほか、窓ガラスや壁、屋根の斜面に配置し屋内採光等、光を利用するさまざまな分野への応用がある。
 多層準微細立体構造光学シートの考え方と構造について集光シートを用いた光学simulation結果を交えて解説する。



≪プログラム≫
1.太陽光発電の基礎
 1-1. 従来型(平板型)太陽光発電と集光型太陽光発電
 1-2. 太陽光エネルギー利用効率
  1-2-1 太陽光エネルギーから電気照明までのエネルギー効率
  1-2-2 集光エネルギーの観点からみた 現状方式の問題点
 1-3. 分離集光型太陽光発電
  1-3-1 太陽光エネルギーの高効率利用システム
2.太陽光集光の重要性
 2-1.  時間移動する太陽光の照射エネルギー変化
  2-1-1 一般家屋に照射される太陽光エネルギーの総量
  2-1-2 太陽光simulationによる照射エネルギーの経時変化
 2-2. 太陽光の方位に依存しない集光技術
 2-3. 太陽光エネルギーの高効率利用システム
3.非追尾型 太陽光集光シート技術
 3-1. 集光技術に用いられる技術
  3-1-1 ARコーティング
  3-1-2 低屈折率材料
  3-1-3 低反射表面構造
 3-2. 幾何光学simulation
  3-2-1 幾何光学の簡単な復習
  3-2-2 準微細構造シートの幾何光学
  3-2-3 多層構造シートの光学特性
 3-3. 全方位集光シートの構造
  3-3-1 集光原理
  3-3-2 法線方向集光
  3-3-3 高法線角(60度)集光
 3-4 simulationによる 集光性能予測
 3-5 面内閉じ込め集光・圧縮技術
 3-6 閉じ込め技術のsimulation例
4.太陽光集光技術の応用
 4-1. 新構造LEDバックライトの構造
 4-2. 外光を利用する屋内採光
 4-3. 高効率植物栽培
 4-4. 太陽熱利用
5.今後の課題と開発トレンド
 5-1. UV硬化樹脂を使用した準微細構造印刷技術
 5-2. 平面幾何光学での分光、光圧縮技術
 5-3. 分散、回析現象の光学シートへの取り込み
6.まとめ

【質疑応答】