蓄熱技術における材料・システム開発と応用
電気・ガス業界、土木・建築材料業界、自動車業界などでますます応用が広がる蓄熱技術!ヒートポンプの高性能化、パラフィン系潜熱蓄熱材の開発と応用、搬送システムの用途展開について4名の講師が解説!!
主催:R&D支援センター
日時:平成22年4月22日(木) 10:00〜16:30
第1部 低温熱エネルギー利用技術 〜吸着ヒートポンプ〜
≪講座趣旨≫
熱エネルギー利用技術としての蓄熱・ヒートポンプ技術および熱輸送技術を詳細に述べ、唯一、100℃程度以下の低温排熱を隈なく回収しこの変換・利用を可能とする吸着ヒートポンプに焦点を絞り、クローズド系吸着ヒートポンプシステム、オープン系吸着ヒートポンプ(デシカント式空調機)システムの作動原理・特徴、ならびにこの高出力化開発に関する課題のこれまでの取り組みおよび課題に対する最新の研究開発動向を説明する。
≪プログラム≫
1.はじめに
1-1 低温熱エネルギーの賦存量
1-2 熱エネルギー利用技術の課題
1-3 蓄熱・ヒートポンプ技術の分類と特徴
1-3-1 顕熱蓄熱
1-3-2 潜熱蓄熱
1-3-3 化学蓄熱・化学ヒートポンプ
2.クローズド式吸着ヒートポンプシステム
2-1 原理と特徴
2-2 吸着ヒートポンプの熱・物質移動機構
2-3 吸着材の特性
2-4 高出力化の取り組み
2-4-1 吸着材の高性能化開発
2-4-2 吸着器の伝熱改善
2-4-3 高レベル冷熱生成の取り組み
3.オープン系吸着ヒートポンプ(デシカント式空調機)システム
3-1 原理と特徴
3-2 デシカント式空調機の熱・物質移動機構
3-3 高出力化の取り組み
3-3-1 マルチデシカント式空調機
3-3-2 ハイブリッドデシカント式空調機
4.おわりに
4-1 低温熱エネルギー利用技術の今後の課題
4-2 新熱エネルギー利用システムの提案
(質疑応答・名刺交換)
第2部 ケミカルヒートポンプ・蓄熱技術による熱利用・制御技術の高度化
≪講座趣旨≫
現在、加熱したい時には燃焼加熱を利用する方法が世の中で一般的な方法といえます。一方、室温付近の温度域に関してはヒートポンプ技術の普及が進展しています。このヒートポンプ技術ならびに、蓄熱・熱輸送技術が将来的に中・高温域の熱需要に対しても高度化されれば、大きなCO2削減、省エネルギー化が図られるといえます。「化石燃料は燃やさない」時代は案外早く到来するといえます。200℃程度以上の温度域を対象とするケミカルヒートポンプ、電気化学ヒートポンプ技術、ならびに潜熱蓄熱方式を解説します。
≪プログラム≫
1.ケミカル・電気化学ヒートポンプの作動原理と特徴
2.電気化学ヒートポンプの種類
3.どの程度の性能が期待できるのか?
4.蓄熱技術を含めた熱利用応用に関して
第3部 パラフィン系潜熱蓄熱材「エコジュール」について
≪講座趣旨≫
・CO2削減に寄与する潜熱蓄熱材の紹介
・パラフィン系潜熱蓄熱材の「エコジュール」特長と効果および実施例
・潜熱蓄熱材「エコジュール」を活用した用途展開
≪プログラム≫
1.潜熱蓄熱材「エコジュール」の特長と効果
1-1 潜熱蓄熱材の開発経緯
1-2 潜熱蓄熱材の機能
1-3 潜熱蓄熱材「エコジュール」の特長と効果
2.潜熱蓄熱材「エコジュール」の用途別実施例他
2-1 ビル空調関連
2-2 住宅建材関連
2-3 自動車関連
2-4 道路関連
2-5 その他日用品関連等
3.潜熱蓄熱材の活用による用途展開
3-1 潜熱蓄熱材の活用用途
3-2 断熱材との組合せ
3-3 調湿剤との組合せ
第4部 潜熱蓄熱搬送システム“トランスヒートコンテナ”の導入と日本国内への用途開発
≪講座趣旨≫
2003年にドイツより技術導入を行った「潜熱蓄熱搬送システム‘トランスヒートコンテナ’」について、その概要・特長を説明し、その後、日本国内への適用を図って我々が取り組んできた用途開発について報告する。さらに、それらの結果をふまえて導入した、本技術の実案件について紹介する。
≪プログラム≫
1.基本事項
1-1 システムの概要
1-2 潜熱蓄熱と蓄・放熱機構
1-3 システムの特徴
1-4 トランスヒートコンテナ仕様
1-5 導入の経緯
2.日本国内への適応と用途開発
2-1 日本国内の状況
2-2 高温潜熱蓄熱材の開発と適用用途の拡大
2-3 国内法規への適合
2-4 熱輸送実証試験
3.実案件の紹介
3-1 輸送型システムの紹介
3-2 定置型システムの紹介
4.おわりに
4-1 これまでの成果とまとめ
4-2 今後の課題
(質疑応答・名刺交換)