プラスチックの粘弾性挙動に基づく変形・強度低下の予測法

時間−温度換算則を基礎として、プラスチック成形品の経時的な強度低下や変形の長期予測を行う手法について事例を基に説明!

プラスチックの粘弾性挙動に基づく変形・強度低下の予測法

主催:R&D支援センター

日時:平成22年6月10日(木) 13:00〜16:30

≪講座趣旨≫
軽量化と成形の容易性から、プラスチック成形品の使用が進み、高信頼性が要求される箇所にも適用が拡大しています。一方で、成形時の不良や成形品の経時的な強度低下・変形が予想もしない事故を引き起こす危険性もあり、成形不良の要因を把握し素材の特性を考慮した強度・変形の予測手法の確立が強く求められています。

 ここではプラスチックの成形不良(射出成形、押出成形、ブロー成形、他)の要因を素材の粘弾性挙動と関連づけて説明します。素材の粘弾性挙動の概念を平易に説明すると共にその具体的な取り扱いについて事例を基に解説します。また、経時的な挙動を定量的に把握することが可能な素材の力学的挙動に成立する時間と温度の換算則について説明します。そして、この時間−温度換算則を基礎として、プラスチック成形品の経時的な強度低下や変形の長期予測を行う手法について事例を基に説明します。

≪プログラム≫
?.粘弾性挙動と成形不良
  1.粘弾性挙動と力学モデル

  2.残留応力の発生メカニズム

  3.成形不良要因とその対策法

?.クリープ挙動と緩和現象
  1.クリープ挙動とクリープコンプライアンス

  2.緩和現象と緩和弾性係数

?.時間−温度換算則
  1.時間−温度換算則の基礎概念

  2.時間−温度換算則の成立と確認法

  3.時間−温度移動因子(アーレニュウス型、WLF型)

?.成形品の経時的強度低下・変形の長期予測法
  1.変形の長期予測

  2.残留応力開放に伴う変形の長期予測

  3.強度低下の長期予測

【質疑応答・名刺交換】

キーワード:成形加工、残留応力、ひずみ、成形不良