インクジェットの実務

安定吐出技術について、経験豊富な講師の体験と理論に基づき、原理を解説をするとともに具体的な課題、対策についても詳解する!

インクジェットの実務 

インクジェット安定吐出 〜第2回 中級編〜

【3か月連続ステップアップ講座】

【受講対象】
●インクジェットに関わっている中堅技術者
●ヘッドの開発者
●装置の開発者
●インクの開発者
●インクジェットの制御が知りたいソフト、ハードの開発者
●インクジェットについて個々の課題に取り組んでいるが、全体的、体系的に身につけたい方

【予備知識】
インクジェットに関する基礎的な知識

【習得できる知識】
圧電素子のまとめ
●必要なインクパラメータ
●インク、ヘッドのパラメータ変動とそれによる特性変化
●速度と吐出量の関係
●速度と着弾精度
●測定方法および評価方法
●ばらつきの要因と対策

【趣旨、ポイント】
 インクジェットは、実験室でごく容易に吐出できる反面、実用的に安定して長期間運転し続けることは容易ではない。
 本講座では、インクジェットの安定吐出技術について、講師の体験と理論に基づき、原理的な説明をするとともに具体的な課題、対策についても詳説する。

【プログラム】
1.圧電定数d31とd15のちがいおよびヘッド構造との関係
2.抑えるべきインクパラメータは何か。
  (ア) 粘度
  (イ) 表面張力
  (ウ) 密度
  (エ) 音速

3.インクジェットヘッドのモデル化
  (ア) 解析モデルの種類
       ? 集中定数モデル   ? 圧力波モデル   ? CFD
  (イ) 集中定数モデルは役に立つか
  (ウ) 「押し打ち」の式
  (エ) 薄膜PZT

4.例題ヘッドの具体的なパラメータ変動と特性変化
  (ア) ノズル長さ、ノズル径、供給路長さ、供給路断面積のばらつきと特性変化
  (イ) 圧力室幅、圧力室長さ、PZT厚さ、振動版厚さのばらつき
  (ウ) インク粘度、インク密度、インク音速の変動
  (エ) 30μmの気泡の存在
  (オ) 圧電定数、駆動電圧のばらつき
  (カ) 速度変動に効く要因は何か(まとめ)
  (キ) 吐出量変動に効く要因は何か(まとめ)

5.押打ちと引打ちの比較
  (ア) 速度と吐出量の関係
  (イ) 速度変動と着弾精度

6.インクジェットの測定法および評価法
  (ア) 測定法
      ? 速度     ? 吐出量
  (イ) 評価法
      ? 接液試験  ? 印字試験

7.経時的ばらつきの要因と具体的対策
  (ア) 気泡
  (イ) 残留振動
  (ウ) クロストーク
  (エ) インク蒸発、界面凝集
  (オ) ノズル面汚れ

8.パラメータ制御の例
  (ア) 粘度変化に対する制御
  (イ) 階調制御

9.その他の不均一対策
  (ア) マルチパス
  (イ) ノズル個別補正(DPN)
  (ウ) ヘッドシェイディング補正