パワーデバイスの封止・放熱技術

Si/SiCパワーデバイスの開発・応用が進むにつれて問題となるのが熱の問題。本セミナーでは、3名の講師が封止材料や実装などの現状や今後の課題を解説し、受講者に放熱のポイントを学んでいただくのが狙いである!

パワーデバイスの封止・放熱技術

〜モジュールの技術開発動向・熱対策のポイント・SiC実装への対応など〜

第1部 パワーデバイスの接合・放熱技術

<講座趣旨>
 パワー半導体を搭載したIGBTモジュールなどのパッケージ設計に必要な、接合信頼性技術や放熱技術を、紹介する。接合信頼性では鉛フリーはんだの特性や破壊メカニズムなどを紹介する。放熱設計ではパッケージの縦構造や適用材料による温度変化などを紹介する。また、SiCやGaNなど高温動作が期待されるWBGデバイスのでパッケージ技術に関しても触れる。

<プログラム>
1.パワー半導体の使用用途
2.パワーモジュール構造
3.パワーモジュールの熱設計
4.パワーモジュールの信頼性設計
5.WBGデバイスで求められるパッケージ技術

第2部 パワーモジュールの高放熱封止技術

<講座趣旨>
パワーモジュールの応用分野は、民生や産業用に留まらず新エネルギー、自動車及び電車等非常に高信頼性を要求される機器へも拡がりをみせている。これらの用途においてパワーデバイスの品質・信頼性を確保する為に、パワーチップの温度管理は非常に重要なアイテムである。チップの温度管理は、パワーロスによって発生する熱を高い熱伝導の材料で構成される放熱体を必要とする。

 そこで、本講では、パワーモジュールのパッケージに関し、特に放熱設計の観点からどのような材料、構造が要求され、製品化されているかを解説する。

<プログラム>
1.拡大するパワーモジュールの市場
  1-1 パワーデバイスの応用マップ
  1-2 パワーデバイスへの市場要求
2.パワーデバイスのチップ構造と特性
  2-1 パワーデバイスのチップ構造
  2-2 IGBTの技術革新と性能
  2-3 定格電流とケース温度
3.パワーデバイスの封止構造
  3-1 パワーデバイスの封止形状
  3-2 パッケージ構造の変遷
  3-3 パワーモジュールの内部構造
4.パワーモジュールの封止材料と熱特性
  4-1 絶縁性能と熱抵抗
  4-2 セラミック絶縁基板
  4-3 IMS基板
  4-4 樹脂絶縁

第3部 パワーデバイスの放熱構造とSiC実装への対応

<講座趣旨>
パワーデバイスの放熱構造を紹介し、次世代パワーデバイスSiCへ対して、どのような課題が浮かび上がっているか、どのように解決しようとしているか、について紹介いたします。

<プログラム>
1.パワー半導体素子の概論
  1.1 パワー半導体素子への期待
  1.2 パワー半導体素子の定義と特徴
  1.3 パワー半導体素子の分類と用途
  1.4 IGBTパワーモジュール
  1.5 IGBTパワーモジュールの構造
2.パワーモジュールの放熱、シミュレーション
  2.1 放熱設計における課題
  2.2 電力損失の計算
  2.3 温度の計算
  2.4 伝熱の基礎
   a) 熱伝導
   b) 対流
   c) 輻射
3.事例紹介
  3.1 パワーモジュールの形状最適化
  3.2 負荷パターンの考慮
4.SiC実装への対応
  4.1 高温化の課題
   a) 接合技術
   b) 封止技術
  4.2 高密度化の課題
   a) 電流密度
   b) 発熱密度