熱電変換技術の現状と環境低負荷型排熱発電モジュールの開発動向

国内外の現在の開発動向,モジュール素材の特徴や、新モジュール構造、他の熱利用発電技術と熱電変換技術の組み合わせ、現在予定されているフィールドテスト内容,今後の熱電発電の見通し等について分かり易く解説!!

熱電変換技術の現状と環境低負荷型排熱発電モジュールの開発動向

  ≪1名分料金で2人目無料≫

主催:R&D支援センター

日時:平成22年7月22日(木) 13:00〜16:30

≪受講対象≫
省エネルギー技術・CO2削減に関連する以下の技術内容に興味を持つ関連企業の方。
 −化石燃料ベースの熱源のエネルギー利用効率改善
 −熱電変換技術(発電用途)
 −環境低負荷型エネルギー変換材料
 −社内熱源からの排熱を再資源化することを検討されている方
・その他,現在の熱-電気直接変換発電の技術動向について情報を得たいとお考えの方

≪講座趣旨≫
エネルギー安定供給・地球温暖化の迅速な対応には、エネルギー利 用効率の向上が強く望まれる。本邦の一次エネルギー源に占める化石燃料比率は〜80%にのぼり,温室効果を加速させるエネルギーシステムである。

 一方、化石燃料源からのエネルギーはその〜70%以上が最終的に排熱として廃棄される.排熱を利用付加価値の高い電気エネルギーに変換し利用することは,化石燃料のエネルギー利用効率を向上させ,結果的にCO2削減への寄与となる.排熱を再資源化する上で必要なスケーラビリティを有する発電方式として「固体素子型熱-電気直接変換方式」に注目し,環境低負荷熱電変換材料開発と同モジュール・発電システム開発を通し,「熱のあるところはすべて発電所」の精神でCO2削減に取り組んでいる.

 化石燃料に強く依存した現在のエネルギーシステムにおいて、排熱の再資源化はエネルギー利用効率の改善に極めて重要な技術である。300〜500℃の排熱を利用付加価値の高い電気エネルギーに変換する環境低負荷・生体適 応型で、かつ、高変換効率(〜10%以上)が期待される次世代環境低負荷型熱電変換材料・モジュールの開発に産学連携体制である「排熱発電コンソーシアム」を構築して推進している。地中に多く含まれるマグネシウムとシリコンを原料とする環境低負荷型排熱発電モジュール製作は、現在、最終段階をむかえている。

 本講座では,国内外の現在の開発動向,モジュール実用化を前に、モジュール素材の特徴や、新モジュール構造、他の熱利用発電技術と熱電変換技術の組み合わせ、現在予定されているフィールドテスト内容,今後の熱電発電の見通し等について分かり易く紹介する。

≪プログラム≫
1.排熱発電という環境対策
  1.1 イントロダクション
  1.2 温暖化抑制のエネルギーシステム

2.熱電変換:排熱発電
  2.1 排熱発電の原理:ゼーベック効果
  2.2 排熱発電素子の構造
  2.3 排熱発電用途の材料とその特徴
  2.4 有害化危惧物質と環境低負荷性

3.環境低負荷型材料による排熱発電モジュール
  3.1 マグネシウム・シリサイドの特徴
  3.2 環境低負荷半導体材料
  3.3 マグネシウム・シリサイド熱電変換素子の特性
  3.4 マグネシウム・シリサイド排熱発電モジュール概要
  3.5 モジュール性能

4.産業廃棄物シリコンを原料としたマグネシウム・シリサイド熱電変換素子
  4.1 産業廃棄物(リユース)シリコン
  4.2 リユースシリコンの簡易純化
  4.3 リユースシリコンを原料とするマグネシウム・シリサイド熱電変換素子の特性

5.他の熱利用発電技術と熱電変換技術の組み合わせ
  5.1 ガスタービンスターリングエンジンの特徴
  5.2 熱電変換技術との比較
  5.3 最適な排熱発電構成は?

6.2009 国際熱電学会に参加して
  6.1 日本とアメリカ・欧州の開発動向
  6.2 材料・モジュール・熱源アプリケーション動向
  6.3 環境低負荷な素材へのシフト動向

7.企業主体の排熱発電コンソーシアム設立
  7.1 コンソーシアムの概略

(質疑応答・名刺交換・個別相談)