プラスチック表面への加飾技術

日本、欧米におけるプラスチックへの加飾技術全般の最新動向、フィルムインサート成形の工程とトラブル対策、ホットスタンプの適用事例、TOM工法に用いる加飾シートなどについて5名の講師が解説!

プラスチック表面への加飾技術

〜フィルム・シートの要求特性・多機能化/各加飾法のポイント・トラブル対策など〜

主催:R&D支援センター

日時:平成22年11月25日(木) 10:00〜17:30

第1部 プラスチック加飾技術の最新の動向
〜フィルム貼合・転写加飾、無表面層加飾を中心に〜

【講義のポイント】
 日本、欧米におけるプラスチックへの加飾技術全般の最新動向を解説し、その中で最も活発な動きのある「フィルム貼合・転写加飾」について、技術の位置づけ、基本フィルム、加飾フィルム構成、機能性付与、成形方法などを特に詳しく説明します。また、「無表面層加飾(低コスト加飾)」についても説明いたします。
 そして、プラスチック加飾の今後の展望についても解説いたします。

【プログラム】
1.プラスチック加飾技術の概要
2.プラスチック加飾技術の国内・海外の最新の動向
3.フィルム転写・貼合加飾
 3-1.フィルム転写・貼合加飾の動向
 3-2.位置づけ
 3-3..成形方法
 3-4.加飾フィルム
 3-5.成形品例
 3-6.用途・市場動向
 3-7.海外状況
4.無表面層加飾(低コスト加飾技術)    
 4-1.無表面層加飾技術の動向
 4-2.金型表面高品位転写成形
   4-2-1.急速加熱冷却
   4-2-2.電磁波誘導加熱
   4-2-3.その他
 4-3.意匠性フィラー材着品による意匠表現
5.加飾技術の動向のまとめと今後の方向
【質疑応答・名刺交換・個別相談】


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第2部 発熱パッドによる三次元曲面へのホットスタンプ 〜三次元の表面加飾の加工技術〜

【講義のポイント】
 今まで不可能と言われていた、三次形状のホットスタンプを可能にした新しい加飾技術であり、メッキ、蒸着の代替として注目されています。廃液による環境問題の解消、消費電力の大幅なカットが可能になりました。メッキ、蒸着ではできなかった、ホログラム、カラーメタリックなど、デザインの種類の幅が広がります。

【プログラム】
1.発熱するシリコンパッド 〜AGSパッドの開発背景〜
2.AGSパッドの原理
3.AGSパッドのメリット
4.環境問題
5.コストの優位性
6.デザイン性
7.事例
8.今後の展開について
【質疑応答・名刺交換・個別相談】



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第3部 三次元成型用加飾シートの設計及び製造方法

【講義のポイント】
 成型品の加飾手法として、次世代成形技術(NGF)成型機により加飾シートを被覆接着する三次元表面加飾技術(TOM)工法がある。同工法は複雑な三次元形状への対応や成形品表面へ簡便に意匠や触感を付与出来る工法として注目を集めている。今回、同工法に適したシートの開発手法や評価方法について実例を交え紹介する。

【プログラム】
1.TOM工法における三次元成型用加飾シートの特徴
  1-1 三次元成型品の加飾工法〜TOM工法の特徴 
  1-2 TOM工法のプロセス
  1-3 TOM工法による加飾表現の拡張性
  1-4 TOM工法で対応出来る成形品の材質
2.三次元成型用加飾シートの設計
  2-1 TOM工法に最適化するための材質選択
  2-2 成形性と物性の両立
  2-3 TOM成型に適した加飾シートの設計
3.加飾シートの製造工程
  3-1 フィルム製膜方法
  3-2 意匠付与方法
  3-3 コーティング方法
  3-4 ラミネート加工方法
  3-5 エンボス加工方法
4.物性評価及び成形性評価の実例
  4-1 物性評価試験の実例
  4-2 NGF成型機による成型性評価の実例
  4-3 成型テストの実例
  4-4 成型不具合の実例
5.加飾表現についての実例
  5-1 色調・絵柄(グラフィック)による意匠表現
  5-2 表面形状(エンボス)よる意匠表現
  5-3 マテリアル(材質)による意匠表現
  5-4 加飾表現の実例
【質疑応答・名刺交換・個別相談】


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第4部 高速ヒートサイクル成形によるプラスチックの高品位化、およびフィルムインサート成形への応用

【講義のポイント】
 高速ヒートサイクル成形(RHCM®)は、金型キャビティ内面を加熱・冷却して行う高転写成形であり、独自の金型技術・温度調整技術・成形ノウハウから成り立っている。特に、加熱方法として飽和蒸気を用いることで、水の凝縮熱を利用でき、実用的な成形サイクルを達成している。その効果は単にウエルドレスにとどまらず、プラスチック成形品の表面品位を高める数多くの効果が確認され、活用されている。本講演では、RHCM®の基本原理、効果を解説するとともに、RHCM®と加飾技術(塗装、めっき、フィルムインサート成形)の組合せについても紹介する。

【プログラム】
1.RHCM®の概要
   1-1 ウエルドレス成形のイメージ
   1-2 RHCM®とは(主要設備、プロセス)
2.RHCM®の効果
   〜ウエルドレス、表面光沢、シボ転写、結晶化、二色成形での効果〜
3.RHCM®と加飾技術の組合せ
   3-1 塗装
   3-2 めっき
   3-3 フィルムインサート成形
4.まとめ
【質疑応答・名刺交換・個別相談】


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第5部 フィルムインサート(IMF)成形によるプラスチック表面加飾技術の外観トラブルと不良対策、及び最近の表面加工技術
【習得できる知識】
  ◇インサートフィルムの構成、構造など
  ◇フィルムインサート(FIM)成形の原理
  ◇工程別不良の原因と対策
  ◇携帯電話などへの表面加飾例
  ◇バリエーションのご紹介
  ◇中国の携帯電話市場動向

【プログラム】
1.「フィルムインサート成形」とは
   1-1 「フィルムインサート成形」の製法 インサートラベル製造・成形工程
   1-2 「フィルムインサート成形」の製法 インサート成形によるフィルム貼り合せ
   1-3 フィルム構成と成形構造
2.フィルムインサート成形のスペック
   2-1 「射出インサートパネル」と「インサート転写パネル」の比較
   2-2 「フィルムインサートパネル」の要求品質項目
   2-3 印刷ワークサイズとフォーミング
3.工程別不良の項目と内容
   3-1 工程別不良の内訳
   3-2 不良内容原因の分析
4.不良対策
   4-1 不良内容別の処置
   4-2 対策と方向性
5.立ち上げリードタイム
6.バリエーションのご紹介
7.最近の表面加工、市場動向
   ・パターニングフィルム ・2色成形品
   ・成形デッピング ・金属加飾〜SUS材にYMP処理〜
   ・イオンプレーティング ・アルマイト加工
   ・電鋳プレート ・化成品
   ・NC加工品 ・一般外観品
☆付録資料;中国における携帯電話の最新市場動向
(むしろ、お国柄を表す珍しい携帯電話の数々)
【質疑応答・名刺交換・個別相談】