薄膜機械物性・密着性の最新計測技術と評価方法

基礎から最先端の定量計測技術までしっかり解説し、話題の最新実用薄膜材料の応用例を紹介！

〜ナノ物性、硬さ・弾性率、降伏強度、密着性、熱応力〜

主催：Ｒ＆Ｄ支援センター

日時：平成23年1月28日（金）　10:30〜16:30

＜講座趣旨＞
「材料の気持ち」を知るための「ナノ物性」が材料機能の発現・抑制因子としてマクロな効果・現象を大きく左右する。本講座は、「ナノ物性」を代表する、ナノ領域における硬さ・弾性率・降伏強度・密着性・熱応力などの薄膜機械物性の評価について、基礎から最先端の定量計測技術までしっかり解説し、話題の最新実用薄膜材料の応用例を紹介する。

＜プログラム＞
１.はじめに
　　1-1　ものづくりへの新たな期待
　　1-2　「ナノ物性」と材料設計の指針

２. 最新実用ナノ物性評価の３大手法の紹介
　　2-1　ナノプローブを用いたナノ領域の物性解析技術
　　2-2　薄膜の熱・機械物性の計測技術
　　2-3　ナノ・マイクロ化学状態分析技術

３. 薄膜機械物性の最新計測技術
　　3-1　ナノインデンテーション法と計測基礎
　　　　3-1-1　硬さ・弾性率の定義と計測原理
　　3-2　高精度ナノインデンテーション法と硬さ・弾性率計測
　　　　3-2-1　超薄膜での測定事例
　　　　3-2-2　局部領域での測定事例
　　3-3　高低温ナノインデンテーション法と硬さ・弾性率の温度依存性計測
　　　　3-3-1　計測法の信頼性の検証
　　　　3-3-2　ソフト薄膜材料への適用
　　　　3-3-3　熱的安定な分子構造を持つ薄膜の測定事例
　　　　3-3-4　熱的不安定な分子構造を持つ薄膜の測定事例
　　3-4　球形ナノインデンテーション法と弾性率・降伏強度の計測
　　　　3-4-1　計測法の原理と紹介
　　　　3-4-2　単結晶Cuと薄膜での測定事例
　　3-5　まとめ

４．薄膜密着性の最新定量計測技術
　　4-1　薄膜密着性の定量評価
　　　　4-1-1　密着性とは
　　　　4-1-2　密着性の定義と定量化
　　　　4-1-3　従来の薄膜密着性測定法と問題点
　　　　4-1-4　密着性定量化の実現
　　4-2　凝集エネルギー定量評価法
　　　　4-2-1　4-point bending (4PB) 法
　　　　4-2-2　Double cantilever beam (DCB) 法
　　　　4-2-3　Essential work for cohesion (EWC) 法
　　　　4-2-4　最新の応用事例 :
　　4-2　微小領域の密着性評価法
　　　　4-2-1　高感度NanoScratch法（NS法）
　　　　4-2-2　NS法と4PB法の密着性の相関
　　　　4-2-3　密着性向上のメカニズムの解析の応用事例 :
　　4-5　まとめ

５．薄膜熱応力と熱膨張係数の評価
　　5-1　薄膜熱応力の定量評価
　　　　5-1-1　薄膜内部応力の計測原理
　　　　5-1-2　リアルタイム曲率測定法の紹介
　　　　5-1-3　熱膨張係数の算出
　　5-2　薄膜の内部熱応力の把握
　　　　5-2-1　SiO2膜/Si基板の計測事例
　　　　5-2-2　内部応力の緩和時の応用事例
　　　　5-2-3　薄膜の構造変化時の応用事例
　　5-3　まとめ

６．最新総合応用事例
　　6-1　マクロ的な効果・現象とナノ物性の相関
　　　　6-1-1　MoDTC/ZDDPトライボフィルムの摩擦特性
　　　　6-1-2　DLC薄膜表面の低摩擦化機構解析

７．おわりに
【質疑応答・名刺交換】