ミリ波アンテナの設計と自動車レーダへの応用

ミリ波ならではの性質が不可欠であるため、先行して実用化された自動車レーダの研究開発動向について紹介し、ミリ波アンテナの実用上の課題とそれを考慮した設計手法や指向性走査技術について解説!

ミリ波アンテナの設計と自動車レーダへの応用

主催:R&D支援センター

日時:2011年2月28日(月) 10:30〜16:30

【講座趣旨】
波長寸法で構造が決まるアンテナは、原理的には、すべての寸法を波長比でスケールダウンあるいはスケールアップすることで、異なる周波数で同じ特性のアンテナができてしまう。ところがミリ波の電磁波は、極端に周波数が高いため、実際に設計、試作し、実験により特性評価してみても、設計通りの特性がなかなか得られない。これは、伝送線路の損失が予想以上に大きかったり、製作誤差や組み付けのばらつきが波長に対して無視できない大きさになってしまったりすることなどに起因し、実用上の課題が多い。

 本セミナーでは、まず、ミリ波ならではの性質が不可欠であるため、先行して実用化された自動車レーダの研究、開発動向について紹介する。さらに、ミリ波アンテナの実用上の課題とそれを考慮した設計手法や、その高機能化の一手法として注目されている指向性走査技術について解説する。そして、自動車レーダシステムにアンテナを実装する上で重要な異種伝送線路接続技術について解説するとともに、レーダが検出可能な距離と相対速度の同時検出によく用いられるFMCW方式の原理についても言及する。最後に、ミリ波センシング応用の一つであるミリ波イメージング技術について紹介する。

【プログラム】
1.自動車レーダの概要
  ・様々なミリ波応用
  ・自動車レーダの開発動向
2.ミリ波平面アレーアンテナの設計技術
  ・指向性走査方式
  ・様々な高利得アンテナ
  ・マイクロストリップアンテナの設計例
  ・ミリ波応用における課題
3.自動車レーダシステムの実装
  ・異種伝送線路接続技術(アンテナと高周波回路との接続)
  ・FMCW方式の基礎(距離及び相対速度の同時検出)
4.ミリ波イメージング技術
  ・ミリ波イメージング技術の概要
  ・検波回路モジュール
  ・レンズアンテナ
5.まとめ

【質疑応答・名刺交換・個別相談】