プラスチック溶着の基礎と応用

樹脂の特性や溶着工法が理解できます。樹脂の溶接・溶着技術を身につけ、信頼性の高い加工や課題解決に活かそう!

プラスチック溶着の基礎と応用 〜超音波溶着・レーザ溶着を中心に〜

共催:R&D支援センター

日時:2011年6月10日(金) 10:30〜17:30

≪講座のポイント≫
(第1部)
 近年、製品の中で、プラスチックの占める割合が多くなってきています。その中でも、プラスチック成形品の設計・組み立ては金属、木材等の手法、すなわちネジで締め付ける、溶接する、接着剤で組み立てるなどで行ってきています。プラスチックの熱を掛けると溶け出すとか、固まるといった特性を生かし、振動溶着、超音波溶着、最近のレーザ溶着等の理論を解説するとともに特に波動溶着の一つである超音波振動による摩擦熱を利用した方法を主体に、接合面のあり方を説明します。それらの簡単な溶着試験例と信頼性評価法を紹介し、これらを利用できるように解説します。

(第2部)
 昨今エンプラ市場にて注目されているレーザ樹脂溶着工法を確立する(量産する)為には、レーザはもとより、材料、ワーク形状、加工方法、最終製品の完成度、コスト等を相互に最適化することによってのみ確立されます。当講では工法確立をする為のファクターのご紹介、その相互の最適化についてご理解頂く事を目的とします。

≪プログラム≫
第1部 樹脂溶着の基礎および超音波溶着(約4時間)
  1-1 プラスチックの接合技術の基礎
  1-2 波動現象、波動溶着
  1-3 各種プラスチックの接合適正と超音波溶着適正
  1-4 プラスチックの溶着性
  1-5 各溶着の形状
   a.超音波溶着
   b.振動溶着
   c.高周波溶着
   d.レーザ溶着
  1-6 超音波の形状
   a.超音波カシメの形状
   b.超音波スゥエージングの形状
   c.超音波インサートの形状
  1-7 超音波振動子
  1-8 伝送体
  1-9 超音波溶着用振動型治工具
  1-10 溶着試験と信頼性評価

※空き時間に、サンプル持参の方の相談をお受けいたします。


第2部 レーザ樹脂溶着工法の確立とその最適化(約2時間)
  1-1 レーザ樹脂溶着工法とは?
   a.レーザとは?
   b.レーザ溶着のメカニズム
   c.レーザ溶着工法の利点(うれしさ)
   d.他接合工法との比較
  1-2 レーザ樹脂溶着システム概略
   a.レーザ走査方法
   b.システム組み込み事例
  1-3 プラスチックについて
   a.分類概要
   b.樹脂種によるレーザ樹脂溶着の可否
   c.異種材接合の可能性、事例
   d.プラスチック構造のレーザ樹脂溶着工法における影響について
   e.相溶マトリクス
   f.本工法の適用(量産)事例について
  1-4 .レーザ樹脂溶着工法の確立に必要なファクターの考察、その最適化について
   a.樹脂の透過率について
   b.入熱量と接合強度の関係
   c.界面ギャップと接合強度の関係
   d.界面圧力と接合強度の関係
   e.レーザ溶着に最適なワーク形状について
   f .レーザ樹脂溶着工法確立に必要なファクターについて
   g.レーザ樹脂溶着工法確立の為のプロセスフロー概略
   h.レーザ樹脂溶着工法の問題点、解決するには
  1-5 レーザ樹脂溶着工法確立推進の為の我々の取り組みについて
  1-6 まとめ、質疑応答