新しい粉末冶金と焼結技術の基礎と応用

粉末冶金とは!からナノ材料創製までやさしく学べます!焼結をはじめとした冶金技術を習得し、イノベーションを起こす材料の研究・開発・製造に活かそう!

新しい粉末冶金と焼結技術の基礎と応用

共催:R&D支援センター

日時:2011年6月23日(木) 10:30〜17:30

<講座のポイント>
粉体焼結は、土器時代いらいの材料創製技法であり、洗練された匠の窯技法により支えられてきましたが、20世紀には物理・化学的手法(冶金学)の導入により、‘粉末冶金’として学問的取り扱いの礎を築いています。粉体加工は、重厚長大産業隆盛の鉄器時代では、難加工材製造などの熔製法の補完的役割に甘んじていましたが、第3ミレニアム(千年期)に入り開花しているナノマテリアル時代において、ブレークスルー機能をもつキーマテリアル製造の主役を期待されています。

 本講座では、粉体・焼結の基礎から新しいプロセス科学のアプローチ法を平易に解説します。実践面においては、アモルファス・ナノクリスタルの合金、金属間化合物、セラミックスと複合材料を取り上げ、新視点から粉体技術と焼結現象・機構について説明します。

<プログラム>
Ⅰ.粉末冶金技術の基礎
  1.粉体製造

  2.粉体成形・焼結

  3.形状制御

Ⅱ.先進粉体製造
  1.融体急冷凝固法

    a.原理と製造装置

    b.真球化・複合化

  2.機械的合金化法(メカニカルアロイング)

    a.原理と装置システム

    b.粒子分散化・合金化

  3.非平衡固相法(ナノメカノケミストリー)

    a.原理とプロセス制御

    b.アモルファス化・ナノ結晶化

Ⅲ.先端焼結技法
  1.等方加圧焼結(HIP)

    a.焼結機構図

    b.完全緻密化

  2.パルス放電焼結(放電プラズマ焼結)

    a.人工ネック形成と高速焼結機構

    b.組織制御緻密化

  3.ミリ波加圧焼結(マイクロ波焼結)

    a.電界焼結機構

    b.低温成形固化

Ⅳ.ナノマテリアル創製
  1.金属・合金

    a.大型素形材製造

    b.バルクアモルファス合金

  2.金属間化合物

    a.高品質・高効率粉体製造

    b.軽量高強度ナノTiAl

  3.セラミックス

    a.多変数制御焼結

    b.ナノ結晶セラミックス(高強度・高靱性,極超高温,生体活性)

  4.複合材料・傾斜機能材料

    a.温度傾斜場焼結

    b.多次元ナノ構造制御材料