苦味マスクや安定性に優れた口腔内崩壊錠のための効率的な造粒操作
原料粉体の特性に応じた操作条件を選定、製造現場におけるトラブルを防ごう!
苦味マスクや安定性に優れた口腔内崩壊錠のための効率的な造粒操作
共催:R&D支援センター
日時:2011年6月28日(火) 10:30〜17:30
<講座のポイント>
造粒やコーティングを行う固形製剤プロセスにおいて品質保証を行うには、変動要因(原料由来・装置・操作条件等)を把握し制御・管理することが大切である。装置構造と造粒・コーティングに影響する操作要因を理解し、原料粉体の特性に応じた操作条件を選定しなければ、高品質の製品を安定して生産することができない。装置内部でプロセスがどのような進行状況にあるのかよく観察し、トラブルの発生にはその予兆段階で対応することが重要である。また、トラブルが生じた場合、何が原因なのか、『装置』・『操作条件』・『粉体物性』のどこに問題があるのか、よく検討しなければ目先の対象療法にしかならない。そのためには、日頃から粒子運動をよく【観察】し操作することが重要である。
ここでは、物作りの基本的な操作条件と、流動層装置を中心に製造現場で生じやすいトラブルの解消法について述べる。
<プログラム>
Ⅰ. 粉体物性(粒子径、粒度分布、溶解性、形状、付着凝集性、帯電性)
Ⅱ. 前処理工程
1.混合・分散・均一性
a.原薬の粉砕
b.混合粉砕
c.篩い分けのデメリット
Ⅲ. 造粒工程(重要工程)
1.湿式造粒
a.流動層造粒・微粒子コーティング
b.撹拌造粒
c.造粒の困難な粉末
2.乾式造粒
Ⅳ. 打錠(重要工程)
1.打錠性に優れた粒子とは
2.打錠障害の因子
Ⅴ. 安定性
1.光安定性(普通錠や口腔内崩壊錠の遮光のための粒子設計)
2.液性(pH)
3.配合性(添加剤の選定)
Ⅵ. 服用性(苦味マスク、ザラツキ感、等)
Ⅶ. 事例
1.光安定性【錠剤を分割しても光安定性が担保できる粒子設計・粒子加工】
2.打錠障害防止のための造粒操作【滑沢剤無添加打錠のための造粒操作】
3.口腔内崩壊錠【苦味マスクを施した口腔内崩壊錠】
4.流動層造粒におけるスケールアップの経験的手法