腐食・防食の基礎と高耐食性材料の使用ポイント

腐食の種類によって異なる評価手法を修得し、また、さまざまな金属材料の腐食特徴と耐食材料の使い方、ポイントを詳解する特別講座!

腐食・防食の基礎と高耐食性材料の使用ポイント

共催:R&D支援センター

日時:2011年8月8日(月) 10:30〜17:30

[講師の言葉]
工業製品や工作機械部品の多くは、高強度でありながら加工性が良い金属材料が使用されています。ところが我々の生活に必要な酸素や水分が金属に接触すると、金属が酸化劣化、すなわち腐食します。腐食が起こると、製品の意匠性が悪くなることを始めとして、接触抵抗の増加による機械動作の不良、金属製容器材料の貫通欠陥からの内容物の漏洩など種々の問題が起こり、爆発などの大事故に発展する可能性があります。
 そこで、本セミナーでは皆様がお困りの腐食事象の取り扱い方をやさしく解説したいと思っています。まず、腐食が起こる過程から腐食の機構の基礎が電気化学と関連していることを理解して頂き、腐食を正確に知るツールに電位と電流が利用できることを知って頂きます。次に、腐食にはさまざまなタイプがあり、それぞれの腐食に対して評価する手法があることを理解して頂きます。最後に、現在使用されていますさまざまな金属材料に対する腐食の特徴と耐食材料としての使用の注意点を概観したいと思います。このセミナーが皆様がお困りの腐食を防止する指針作りになれば幸いに思っています。

[プログラム]
Ⅰ. 腐食・防食の重要性
Ⅱ. 腐食の基礎
  1.腐食と電気化学の関連性
  2.腐食の駆動力−電位−
  3.金属の防食地図−電位−pH図−
  4.腐食速度−電流−
  5.腐食における酸素の重要性
  6.異種金属接触腐食
Ⅲ. 腐食形態と評価技術
  1.腐食損傷の評価手順と留意点
  2.腐食形態の分類
  3.全面腐食
  4.局部腐食
    a.孔食    b.すき間腐食    c.粒界腐食
    d.応力腐食割れ    e.水素脆化
Ⅳ. 耐食性材料
  1.炭素鋼・低炭素鋼
  2.ステンレス鋼
  3.チタンおよびチタン合金
  4.アルミニウムおよびアルミニウム合金
  5.銅および銅合金