音源分離技術の基礎と応用
音を利用したアプリケーション開発のための特別講座!音声信号処理の基礎から、雑音を取り出す信号処理技術をデモ、事例を上げて詳解する!
共催:R&D支援センター
日時:2011年8月22日(月) 10:30〜17:30
[講師の言葉]
「音声による対話」というものは、人間が持つ最も原始的なコミュニケーション手段だと言われています。一般に、音声を発して何か情報を伝えるために特別な道具が必要とされることはありません。このように誰でも使える重要な意志伝達手段を、機械やコンピュータとのコミュニケーションに使用しない手はありません。しかし、一般に音声信号は雑音に弱く、目的の音源を取り出す信号処理が必須となります。
本セミナーでは、今後ますます応用分野が広がるディジタル音声信号処理、特に実環境における音源分離処理およびそれを応用した音声対話システムの基礎と応用について解説します。セミナー後半においては、講師が実際に開発した実時間音源分離装置をケーススタディとして、そのデモンストレーションやアプリケーション例に関して詳しく説明をいたします。音を使ったアプリケーション開発に興味のある方は必見です。
[プログラム]
Ⅰ. 音声信号の基礎と実環境における音声処理
1. 音声とは?
2. 音声信号解析手法
3. 音声符号化と音声認識
4. 加法的変形と乗法的変形
5. 各変形に対する信号処理形態の分類
Ⅱ. ブラインド音源分離
1. 独立成分分析(ICA)の基礎
2. 周波数・時間領域ICA
3. さらに進んだICA
a. ビームフォーマ結合型ICA
b. 多段ICA
c. SIMO-ICA
d. 雑音推定ICAと非線形音声強調の融合
Ⅲ. リアルタイム音源分離ユニットの紹介
1. 高速音源分離アルゴリズム
2. DSPによる実時間実装
3. 実動作デモンストレーション
4. アプリケーション例
Ⅳ. 実環境における音声対話システム
1. 対話型音声案内システムの実運用例
2. 音源分離を導入したロボット対話システム