系統連系の基礎と制御・運用技術

電力エネルギーを安定供給するための系統連系技術!電力系統、系統連系の基本的な知識を学び、変動抑制に対応する制御技術や周辺機器開発に活かそう!連系の現状と法規制についても詳解する!

系統連系の基礎と制御・運用技術

共催:R&D支援センター

日時:2011年8月24日(水) 10:30〜17:30

[講師の言葉]
電力系統は発電機から需要家まで電力エネルギーを輸送し、安定に供給する役割を担っている。また、世界的な電力市場の自由化の動きと、最近の地球温暖化の緩和策としてのCO2削減のために自然エネルギー開発により、様々な機器が電力系統に連系され、電力をやりとりする機会が増加している。

 電力エネルギーは基本的に電子の流れで伝送されるため、周波数が同一であればどのような形態で発生しても同じエネルギーとして扱える。反面、有効電力の流れは系統の物理的な状況(送電線の長さなど)に支配され、一義的に決定される。また、交流電力特有の無効電力の問題も発生する。この系統の特性を理解し、電圧の大きさと位相が有効電力、無効電力にどのように影響するかを理解することで、より効率的な機器の制御が可能となり、目的にあった系統連系が実現できるとともに、法規制である系統連系技術要件にも適切な対応が可能となる。

[プログラム]
Ⅰ. 電力系統の概要と系統連系の基礎知識
  1. 電力系統とは

    a. 電力系統の役割

    b. 電力系統をどのように表現するか

  2. 電力エネルギー輸送の基礎

    a. 交流による電力の輸送

    b. 有効電力と無効電力

      ・有効電力と無効電力が交流電圧に与える影響

  3. 電力エネルギーの品質と制御

    a. 電力エネルギーの品質とは(周波数、電圧、高調波)

    b. 有効電力と周波数の制御

    c. 無効電力と電圧の制御

    d. PWMインバータ機器の動作と制御の実際

Ⅱ. 電力系統への連系
  1. 電力市場の規制緩和と電力市場

    a. 世界における歴史

    b. 日本における現状

  2. 電力会社間の連系(大電力の連系)

    a. 系統連系の現状と制約

  3. 発電事業者の連系(中電力の連系)

    a. 連系が系統に与える影響と現状における制約

  4. 小電力発電機器の連系

    a. 配電系統への連系と問題点

Ⅲ. 電力系統への連系の実際
  1. 電力系統への連系の現状と法規制

    a. 系統連系技術要件とその必要性

  2. 連系機器の制御と運用

    a. 系統連系技術要件に基づく制御と制約条件