体外診断用医薬品の有用性と性能試験評価法の見方・考え方【大阪開催】
体外診断用医薬品の基本的な性能評価から、その見方と考え方を理解し、臨床への有用な情報提供に応用できる力を習得しよう!
主催:R&D支援センター
日時:2011年11月14日(月) 10:30〜16:30
[講座のポイント]
医学的診断は、患者の訴え、医師による診療所見、そして臨床検査データの三つの情報の総合的な判断による。そのうちでももっとも客観的情報を提供するのが臨床検査である。しかし高い客観性をうるには、検査データの再現性、正確さなどの基本的な性能が適切なものでなければならない。はたしてその基本的な性能評価とは何なのかを理化し、適切な基準で評価しているのか学ぶことにより、臨床に真に役立つ検査情報を提供することが可能となる。さらに性能評価を精度マネジメント、精度保証を生かす環境整備、運営管理に活かすことが必要となる。本講義では、基本的な性能評価からその見方と考え方を理解し、臨床への有用な情報提供に応用できる力の習得を目的とする。
[プログラム]
1.体外診断薬に要求される性能試験とは?
1-1.分析化学と比較しながら要求される精度について考えます
1-2.定量値と定性値など表現の違う評価についてどうすればよいのか?
2.性能試験のバックボーンである統計的背景を理解しましょう
2-1.間違った相関・回帰分析をしていないでしょうか?
2-2.有意差検定の原理を理解し、検定方法の選択を容易にしましょう
2-3.信頼区間の持つ意味について
2-4.ぜひ知っておきたい分散分析法って
2-5.実験計画の組み方について 無駄な実験をしない方法
2-6.絶対的な評価と相対的な評価とその許容誤差について
3.基本的性能試験の評価
3-1.再現性試験にはどんな種類あるのか、その持つ意味について
3-2.最小検出限界試験はどのように実施し評価するのか
3-3.直線性試験の判断はどのように行うのか?
3-4.干渉物質の影響試験の判定はどのようにおこなうのがベストか?
4.精密さと正確さの評価の仕方
4-1.精密さの評価
4-1-1.管理試料を用いた評価法の利点と注意点
4-1-2.患者検体を用いた評価法の利点と注意点
4-2.正確さの評価
4-2-1.1あるいは2種類の標準物質を用いた正確さの評価を知る
4-2-2.3種類以上の標準物質を用いた正確さの評価を知る
4-2-3.患者検体による一致性の確認方法
5.臨床的有用性の評価
5-1.基準範囲の設定しその検証方法と注意点を知る
5-2.判断値の設定方法と注意点
5-3.クロス表からの感度と特異度を理解し適中率、尤度、オッズを考えます
5-4.ROC分析の有効な活用方法と注意点について
6.性能試験の日常検査への活かし方
6-1.特別でない日常分析から得られる性能試験とは?
6-2.有効な診療支援情報の提供方法について考えます