界面活性剤の基礎と最適選定および利用のノウハウ
界面活性剤水溶液の基礎知識の習得!混合界面活性剤の親水性/疎水性比の評価法ならびに制御と利用のノウハウ修得!事例研究例の紹介による界面活性剤の機能創製への応用展開を解説!
主催:R&D支援センター
日時:2011年10月27日(木) 10:30〜16:30
【講座のポイント】
界面活性剤は化粧品分野をはじめ、食品、医薬品、農薬、化学製品、エネルギー(燃料)関連分野での重要な素材の一と言って過言でない。これは界面活性剤が目的とする製剤中に少量添加するだけで所期の機能を得られるためである。そのためには、任意の界面活性剤を闇雲に添加するのでなくて、界面活性剤の化学構造に立脚した(親水性/疎水性)比を制御する必要がある。
本講義では、界面活性剤水溶液ならびに界面活性剤高濃度溶液の物理化学的性質について、基礎から応用まで、最新の知見をふまえて解説する。特に、界面活性剤および混合界面活性剤の最適化について、界面活性剤の化学構造に立脚した(親水性/疎水性)比の評価法ならびに制御法の基礎な取り扱い方を重点的に解説する。また、実用的な視点から演習問題を解き、理解を深めて頂く。最後に、いくつかの事例研究による界面活性剤の機能創製のための「ノウハウ」の一端を講義することで、各分野の最前線で研究・製剤開発に携わっている研究者、技術者の方々、また、今後、界面活性剤の活用を計画している技術者にとっても、界面活性剤による機能創製の技術開発の“新たなコンセプト”の萌芽の一助となるべく講義する。
【プログラム】
1.界面活性剤の開発推移
2.界面活性剤水溶液の物理化学的性質
2-1 クラフト点
2-2 界面活性剤水溶液中のミセル形成
2-3 臨界ミセル濃度(cmc)に対する作用因子
2-4 界面活性剤の構造要因
2-5 界面活性剤濃厚溶液の高次会合構造(液晶)
3.界面活性剤の機能制御
3-1 界面活性剤の構造要因とその性質・作用
3-2 HLB方式による界面活性剤の選択
3-3 混合界面活性剤のHLB値
3-4 混合被乳化油性基剤に対する乳化剤の最適化
3-5 Davies方式によるHLB値の算定
3-6 有機概念図法による界面活性剤の(親水性/疎水性)比の評価
4.界面活性剤による機能の創製
4-1 アニオンーカチオン混合界面活性剤の表面張力低下作用
4-2 洗浄剤ー混合界面活性剤によるアルカリビルダーの塩入作用
4-3 混合界面活性剤によるタンパク変性抑制効果
4-4 棒状ミセルによる「流れ」の制御−配管抵抗減少剤
4-5 特殊な分子集合状態の活用事例ーベシクル
5.水溶性高分子/界面活性剤相互作用を利用した機能の創製
5-1 曇点上昇効果
5-2 表面張力低下作用
5-3 可溶化能の向上
5-4 乳化剤としての機能向上
5-5 粘度上昇効果
【質疑応答・名刺交換】