プラスチック加飾の技術トレンド

スマートフォン、PC、自動車内装材などで使われるプラスチックの加飾技術について4名の講師が解説!立体成形(3次元成形)や樹脂めっきなどの技術動向についても触れる。

プラスチック加飾の技術トレンド

〜フィルムインサート成形・熱成形・プラスチックめっき・携帯電話筐体、自動車部材への応用など〜

主催:R&D支援センター

日時:2011年10月21日(金) 10:00〜17:15

第1部 加飾フィルム向け次世代接着剤技術とフィルム成形

【講座趣旨】
 昨今、深絞り加工などデザインの多様化のトレンドに伴い、現行の塗装の代替技術として、ノートパソコン、携帯端末、家電などの3C分野及びモビリティ分野で加飾フィルムによる装飾が広まりつつある。また、用途の拡大に伴い、様々なプラスチック基材や金属或いはそれらの複合材へ単に貼るだけではなく、耐熱、耐水性などの要求も含め、如何にして綺麗に貼り付け且つ、耐久性を実現させるかが課題となっている。

 本セミナーでは、加飾の分類、新旧工法から加飾フィルム向けの最先端次世代接着剤の解説を交え加飾フィルムの新しい境地を切り開きます。

【プログラム】
1.はじめに
2.加飾について
  2-1 加飾の種類
  2-2 塗料
  2-3 接着剤
3.フィルム成形
  3-1 フィルムインサート成形(FIM)
  3-2 超高圧成形法(HDVF)
  3-3 三次元真空圧空成型法(TOM)
4.最先端次世代接着剤(一液潜在反応型ポリウレタン接着剤)
  4-1 概要
  4-2 性能
  4-3 応用例
5.バイエルのポリカーボネート
  5-1 ポリカーボネート特性
  5-2 ポリカーボネートフィルムの製造法
  5-3 製品群
6.まとめ
【質疑応答・名刺交換等】


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第2部 熱成形における加飾技術

【講座趣旨】
 プラスチックシートを2次加工する熱成形を利用した加飾成形の工法には、「インサート成形」および「減圧被覆成形」があり、これらは加飾のデザイン性に求められる「色彩の自由度」および「形状の自由度」をより高く表現できる成形方法である。また、シートに機能性を付加しながら、環境負荷の低減も可能となる。

 本講では、「インサート向けプリフォーム成形」および「減圧被覆成形」に関する加工プロセスや成形方法などの基礎知識を深め、用途事例の紹介を交えながら解説する。

【プログラム】
1.加飾工法の比較
2.熱成形の概要
3.熱成形における加飾工法
  3-1 プリフォーム成形/インサート成形
  3-2 減圧被覆成形
4.プリフォーム成形
  4-1 加工プロセス
  4-2 シートの加熱方式
  4-3 主な成形方式
  4-4 用途事例
  4-5 製品コスト
  4-6 品質を左右する要因
5.減圧被覆成形
  5-1 メリット
  5-2 熱板加熱方式
  5-3 後処理
【質疑応答・名刺交換等】


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第3部 プラスチック装飾めっきの技術の最近の動向

【講座趣旨】
 プラスチックの表面を金属化する方法としては蒸着や塗装、転写成型等の方法がある。湿式のプラスチックめっきは耐候性、防汚染性、耐摩耗性に優れ広く使われている。

 最近は従来の光沢クロムめっきだけでなく、黒味のある三価クロムのめっき、ルテニウムめっき等のめっきやクロムめっき上のイオンプレーティングが開発されデザイン性、耐久性のすぐれためっきができるようになった。有機無機のハイブリットの塗装とも組みあわせることにより、耐久性、デザイン性の優れたプラスチックめっき部品ができる。その応用と留意点を紹介したい。

【プログラム】
1.はじめに
2.プラスチックめっきの歴史
3.プラスチックめっきの工程
  3-1 プラスチックめっきの前処理工程
     化学ニッケルか化学銅か
     化学めっきを使わないダイレクトめっき
  3-2 プラスチッックめっきと電気めっき
     展性の良好な電気銅めっき
     プラスチックめっきと2重ニッケル
     自動車外装の耐食性のポイント不連続クロム     
  3-3 デザインイと装飾めっき
     最上層めっきとしてのクロム
     環境にやさしい三価クロムのめっき
     貴金属めっき 金めっき、銀、パラジウムめっき
     黒光沢のルテニウムめっき
     サテンめっき
4.めっきできるプラスチック
  4-1 ABSのめっき
【質疑応答・名刺交換等】


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第4部 ICTプロダクトのデザイン開発と外観加飾
−CMF(カラー・マテリアル・フィニッシュ)による商品価値の開発について−

【講座趣旨】
 ・ICTプロダクトをデザインするための3つのアプローチを紹介し、そこで重要になる4つのデザインポイントを明らかにする。
 ・その上で、デザインポイントの一つであるCMFに焦点をあて、 CMFの最新動向やそのための取り組みを紹介する。
 ・さらに、次の時代に向けて高級感のあるCMFを如何にして開発するか、開発手法や実施事例を紹介する。
 ・なお、ICTプロダクトとは、携帯電話、スマートフォン、PC等を 中心にお話する予定である。

【プログラム】
 1.ICTプロダクトのデザイン動向とそのポイント
  1-1 ICTプロダクトデザインのための3つのアプローチ
  1-2 4つのデザインポイント
2.商品価値の開発と感性品質、感性価値の関係について
  2-1 デザインが担う商品価値=「感性価値」
  2-2 感性価値と感性品質の関係
  2-3 感性価値を高めるための方法と課題
3.CMFの最新動向について
  3-1 CMFとは
  3-2 カラーの動向について
  3-3 マテリアルの動向について
  3-4 フィニッシュの動向について
4.新たなCMFの開発手法について
  4-1 新たなCMFイメージの開発について
  4-2 CMFイメージの開発と量産化に向けた取り組みについて
5.デザイン開発事例の紹介(まとめも含め)

【質疑応答・名刺交換等】