軸受の基礎と耐久性の向上および効果的な使い方

転がり軸受けを中心に理解し実務で効果的に活かすための講座。転がり軸受の長年の経験者が寿命を延長させ、信頼性を向上させるノウハウを詳解する特別セミナー!

軸受の基礎と耐久性の向上および効果的な使い方

共催:R&D支援センター

日時:2011年10月14日(金) 10:30〜17:30

【講師の言葉】
自動車、高速鉄道、航空機、コンピュータetc.といったさまざまな機械装置の回転部分には軸受(ベアリング)が用いられている。このような軸受の耐久性によって機械装置、あるいはシステム自体の耐久性は大きく左右される。機械設計に際して、軸受に関する基礎知識、とりわけ軸受の寿命についての基本的な知識が必要になる理由である。

 軸受に関する知見は、最近著しい進歩をとげている。たとえば、ころがり軸受の実用寿命を無限にすることは可能なのか、つまり、ころがり軸受には疲れ限度が存在するのだろうかといった基本的な問題にたいする考察は一段と深められている。ころがり軸受の総合カタログは、エンジニアにとってバイブルであるが、こうした最新の知識を身につけなければ使いこなせない。

【プログラム】
Ⅰ.軸受の基礎知識
  1.摩擦はいたるとこに存在している
  2.すべり摩擦ところがり摩擦
  3.すべり軸受ところがり軸受の歴史的成り立ち
  4.軸受の成立
  5.すべり軸受の発展
  6.ころがり軸受の発展
  7.現代のすべり軸受のアウトライン
  8.現代のころがり軸受のアウトライン
  9.すべり軸受ところがり軸受の比較
Ⅱ.軸受の構造と種類
  1.ころがり軸受の特徴
  2.ラジアル玉軸受
  3.ラジアルころ軸受
  4.スラスト玉軸受
  5.スラストころ軸受
  6.ころがり軸受ユニット
Ⅲ.軸受の材料と熱処理
  1.軌道輪と転動体の材料と熱処理
  2.保持器の材料
  3.密封装置の材料
Ⅳ.軸受の精度と内部すきま
  1.精度
  2.内部すきま
  3.与圧
Ⅴ.軸受の規格と呼び番号
  1.ころがり軸受の規格
  2.ころがり軸受の主要寸法
  3. ころがり軸受の呼び番号
Ⅵ.軸受の負荷能力と実用寿命
  1.静的負荷能力
  2.動的負荷能力
  3.疲れ寿命
  4.新しい寿命計算法
  5.内部起点はくりと外部起点はくり
  6.到達可能寿命と無限寿命、疲れ限度
  7.新しい寿命計算方法を求めて
  8.摩耗寿命
Ⅶ.潤滑剤と潤滑方法
  1.潤滑の原理
  2.弾性潤滑理論
  3.グリース潤滑
  4.油潤滑
  5.密封装置
Ⅷ.実際に使用する場合の注意
  1.自由側軸受と固定側軸受
  2.はめあい
  3.ころがり軸受の振動と音響(騒音)
  4.許容回転速度
  5.取付けと取外し
  6.ミスアライメント(取付け誤差)
Ⅸ.軸受の損傷
  1.損傷の原因
  2.材料疲れ
  3.摩耗
  4.腐食による損傷
  5.不適切な潤滑によるかじりとスミアリング(すべりによる微小溶着)
  6.微動摩耗
  7.電食
  8.焼け付け