座屈のメカニズムと機械・構造物における強度設計への応用

製品の信頼性を一気に損なう座屈を基礎から学んで、設計開発へと活かそう!

座屈のメカニズムと機械・構造物における強度設計への応用


共催:R&D支援センター

日時:2011年10月28日(金) 10:30〜17:30

[講師の言葉]
構造物は外力を受けると変形するが、構造物の形状や力の受け方によっては外力に対して変形が比例せず、ある荷重において変形が急激に成長したり、急に異なった変形モードに移行したりする現象がある。このような現象は構造不安定現象と呼ばれ、予兆を伴わずに急激に変位が成長したり、予想外の変形モードに飛び移ったりするため大変危険である。
 本講義では特に座屈に重点をおいて解説する。どのような形をしたものにどのような力が加わると座屈につながるか、具体的に発生した事例なども含めて紹介する。簡単な例については解析方法も説明するが、煩雑な手計算を避け、数式処理言語を用いて定式化や解の誘導、応用問題の計算を行い、現象の本質に迫る。現実的な問題では形状、境界条件が複雑になるため、精度の高い解を得るには数値解法に頼らざるを得ない。このような例についてもいくつか紹介する。

[プログラム]
Ⅰ. 構造不安定現象とは
  1.どのような不安定現象があるか
  2.どのように限界荷重を定義するか
Ⅱ. 曲げ座屈
  1.圧縮を受ける細長い棒の挙動
  2.オイラーの座屈荷重
  3.境界条件の異なる棒の座屈荷重
  4.棒に初期たわみがある場合
  5.棒が偏心荷重を受ける場合
  6.座屈後の挙動
Ⅲ. 板の曲げ座屈
  1.長方形板の座屈
  2.円板の座屈
Ⅳ. 板のせん断座屈
Ⅴ. 帯板の横座屈
Ⅵ. 時間に依存する不安定現象
  1.クリープとは
  2.臨界時間とは
  3.引張を受ける棒の不安定現象
  4.圧縮を受ける棒の不安定現象
Ⅶ.  実験でどのように座屈荷重を求めるか
  1.たわみから求める方法
  2.振動数から求める方法
Ⅷ. 数値解析による座屈荷重