高分子延伸による分子配向・結晶化および複屈折・力学物性制御技術

フィルムや繊維の延伸による分子配向挙動と配向結晶化に関して、物理的な視点と化学的な視点の両者から解説し、延伸による物性制御の原理について習得してもらうことを目指す!

高分子延伸による分子配向・結晶化および複屈折・力学物性制御技術

主催:R&D支援センター

日時:2013年1月11日(金) 10:30〜16:30

【講座のポイント】
 高分子のフィルムや繊維を延伸することによって、分子が配向すると共に、配向結晶化と呼ばれる特徴的な結晶化が起こり、「繊維構造」と呼ばれる特異な構造が形成される。この構造により、強くてしなやかな性質が発現すると共に、光学的性質、熱物性なども大きく変化する。この講習では、フィルムや繊維の延伸による分子配向挙動と配向結晶化に関して、巨視的な(物理的な)視点と微視的な(化学的な)視点の両者から解説し、延伸による物性制御の原理について習得してもらうことを目指す。

【プログラム】
1.高分子の延伸工程
  1-1.延伸装置と延伸条件
     ガラス転移温度と延伸
  1-2.延伸工程で加わる力と変形
     伸長とせん断
  1-3.延伸工程で加わる熱
     熱伝達と熱放射
  1-4.延伸の基礎方程式
     温度分布の推定
     安定性の評価
2.延伸による分子配向・結晶化制御
  2-1.分子配向の3要素
     配向形態/配向度/配向要素/延伸による複屈折制御
  2-2.配向度の測定法(配向度と物性)
  2-3.延伸による分子配向制御
  2-4.高分子の結晶
  2-5.配向結晶化
     延伸による配向結晶化の制御
3.延伸による物性制御
  3-1. 屈折率と複屈折制御
    3-1-1. 光学現象と屈折率
   3-1-2. 屈折率楕円体と光学異方性
    3-1-3. 複屈折の起源
     誘起複屈折/配向複屈折/形態複屈折
    3-1-4. Lorentz-Lorenzの式と固有複屈折
  3-2. 力学物性制御
    3-2-1. 極限構造と力学物性
    3-2-2. 延伸物の構造と力学物性
     分子配向とヤング率/延伸条件と熱収縮率/強度と伸度

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