リフロー対応プラスチックレンズの製法、量産化技術と今後の課題

材料系や部品系の業務に関係する人には馴染が薄いと思われる「リフロー化」技術の基本的な説明から、リフローカメラモジュールの種類・事例、各種リフローレンズの製法と特徴の説明を行う!

リフロー対応プラスチックレンズの製法、量産化技術と今後の課題

プラスチックレンズ

主催:R&D支援センター

日時:平成21年12月7日(月) 10:00-16:30

第1部 リフローカメラモジュールに最適なリフローレンズ材料・製法とは?
10:00-12:30 (株)東芝 中條 博則 氏

【講座趣旨】
 携帯電話用カメラモジュールのリフロー化が急速に進んでいる。年間10億を超える部品で「自動実装」できない部品は他にないからである。カメラモジュールのリフロー化が実現する事により、携帯電話のメイン基板は完全自動実装が可能となり、品質・コスト面で大幅なメリットが教授できる。

 本講座では、材料系や部品系の業務に関係する人には馴染が薄いと思われる「リフロー化」技術の基本的な説明から、リフローカメラモジュールの種類・事例の説明、各種リフローレンズの製法と特徴の説明、それらレンズが抱える問題点とその対策案の説明、さらに携帯電話の様なCommodity商品では最も重要な低コストを実現するためのレンズ選定・最適な設計構造などに考察を加える。

 リフローカメラモジュールの技術のみに留まらず、事業展開等に関する幅広い知識を得る事が可能である。

【プログラム】
1.リフロー化技術とは?
  1-1 主要部品実装方式
  1-2 鉛フリー半田の分類
  1-3 表面実装技術工程フロー
  1-4 携帯電話用 難リフロー部品のリフロー課対応技術TREND
  1-5 カメラモジュールの鉛フリー半田リフロー条件
  1-6 カメラモジュールリフロー化の難易点

2.リフローカメラモジュールの分類と実際
  2-1 リフローカメラモジュールの分類
  2-2 CSPベースリフローカメラモジュールの製法
  2-3 リフローカメラもジュールの事例:東芝「CSCM」
  2-4 携帯電話の市場規模推移
  2-5 携帯電話用カメラモジュールのリフロー化率の推移

3.各種リフローレンズの製法と特徴
  3-1 リフローカメラモジュール実現のKFS
  3-2 リフロー対応レンズ分類
  3-3 各種リフローレンズの製法
   3-3-1 固定金型式ガラスモールドレンズ
   3-3-2 移動金型識ガラスモールドレンズ
   3-3-3 インジェクション方式熱硬化性樹脂レンズ
   3-3-4 Hybrid レンズ
   3-3-5 キャスティングレンズ
  3-4 Hybridレンズとキャスティングレンズの製法の差異
  3-5 Wafer Level Lensの金型ができるまで
  3-6 リフローレンズ比較表
  3-7 多機能リフローカメラモジュール(メカニカルAF)の可能性

4.各種リフローレンズの問題点と対策案/低コスト化実現の為には?
  4-1 WLOとSingle Base 各Hybrid レンズ比較
  4-2 Hybrid レンズとキャスティングレンズの構造の差異
  4-3 Hybridレンズの問題点と対策案
  4-4 各種レンズコスト比較
  4-5 コスト低減手法案
  4-6 構造による各種レンズのコスト差異
  4-7 各種レンズ製法・コスト比較表
  4-8 携帯電話以外でリフローカメラモジュールが展開可能な製品

5.おわりに
【質疑応答・名刺交換】

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第2部 リフロー対応小型レンズの開発と量産化技術
13:15-14:45 (株)精工技研 平尾 朋三 氏

【講座趣旨】
 数年前よりカメラモジュール実装の高効率化や小型化のため、リフロー工程に耐え得るレンズユニットが求められてきておりました。2009年現在、リフローレンズ市場は既に立ち上がっており、携帯電話用では、CIF?VGAフォーマットのリフロー対応レンズユニットが市場に流通しております。

 株式会社精工技研マイルストーン株式会社が考案したハイブリッドタイプの”MSG Lens”の製品化に成功し、この構造を用いたリフロー対応レンズユニットの製造販売を2008年より行っております。

 本講座では、VGAクラスのリフロー対応小型レンズ製品開発と量産化技術を中心に、MSGレンズの方式や原理、利点について解説します。また、携帯電話向け高画素レンズユニットや携帯以外の耐熱用途レンズに関する開発や今後の展開についても解説します。

【プログラム】
1.精工技研レンズ事業の取組み
  1-1 精工技研の会社及び事業紹介
  1-2 リフロー対応レンズの市場推移と予測
  1-3 リフロー対応レンズの開発状況

2.ハイブリッドタイプ "MSG Len"の提案
  2-1 ハイブリッドタイプ "MSG Lens"の紹介
  2-2 "MSG Lens"の基本原理及び基本構造
  2-3 "MSG Lens"の特許紹介

3."MSG Lens"の開発事例
  3-1 開発初期段階 1群構成レンズの開発
  3-2 レンズの高性能化 2群構成レンズの開発
  3-3 低価格化への対応 廉価版VGAユニットの開発
  3-4 耐熱試験/環境試験の事例紹介

4."MSG Lens"の高生産性
  4-1 "MSG Lens"の製造/組立て手法
  4-2 "MSG Lens"の生産/組立工程自動化

5."MSG Lens"の他製品群への展開
  5-1 小型高画素レンズの開発 3群構成レンズへの挑戦
5-2 耐熱レンズとしての"MSG Lens" リフロー以外の市場への挑戦
5-3 耐熱用途以外の"MSG Lens"の発展性

【質疑応答・名刺交換】

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第3部 キャスティング製法の超耐熱レンズ(モノリシックレンズ)製造方法・材料および製造装置
15:00-16:30 AJI(株) 吉田 邦夫 氏

【プログラム】
1.Waferレベルのカメラ市場動向
 1.1.世界市場の動向
 1.2.日本の動向

2.AJIの提案するモノリシックレンズ
 2.1.モノリシックレンズとは     
 2.2.高画素対応のモノリシックレンズ
 2.3.低コスト化が可能なモノリシックレンズ
 2.4.部品点数が大幅に減るモノリシックレンズ

3.レプリカの製造方法
 3.1.高画素対応の金型製造方法
 3.2.レンズピッチの精度

4.Waferレベルの金型
 4.1.高精度化のためのWaferレベル金型要素技術

5.Waferレベルのレンズ製造方法

6.超耐熱材料の光学特性

7.組立関連材料と関連技術

8.Waferレンズの評価技術

9.Waferレンズの切断技術

10.モノリシックレンズの応用展開
 10-1.高輝度LED
 10-2.自動車向け市場
 10-3.医療用への展開