半導体量子ドットの太陽電池への応用

高変換効率が期待できるため急速に研究が活発してきた量子ドット太陽電池!研究・開発の現状から今後の展開・課題まで詳解!!

半導体量子ドットの太陽電池への応用 ≪1名分料金で2人目無料≫

主催:R&D支援センター

日時:平成22年4月20日(火) 13:00〜16:30

《受講対象》
太陽光エネルギー変換、特に光電変換に興味を持つ関連企業の方。

《予備知識》
基礎的な物理学と化学の知識があることが望ましい。

《講座趣旨》
近年、Si太陽電池と比較して、高効率化が簡便・安価に達成出来る色素増感太陽電池に大きな注目が注がれている。しかし分光増感剤として使用する有機色素はRu系色素系の特定のものに限定されてしまうことから、現在色素増感太陽電池の光電変換効率には飽和傾向が見られる。
 一方、半導体量子ドット(半導体ナノ粒子とも呼ばれる)は有機色素には無い新奇な特徴を示すことが見出され、光電変換効率の理論限界が従来のSi系や色素増感系を凌駕することが予測されている。そのため、半導体量子ドットを増感太陽電池へ適用する研究がアメリカを先頭に急速に活発化してきている。
 本セミナーでは、簡単に量子力学に基づく量子閉じ込め効果と増感太陽電池の原理に言及した後、私共が推進してきた半導体量子ドットの基礎研究の結果と、このタイプの太陽電池の今後の展開と課題について述べる。

《プログラム》
1.代替エネルギーの概要
2.増感太陽電池の原理
3.ナノ構造基板電極の作製と表面形態
  3-1.ナノ粒子集合体電極
  3-2.結晶構造の異なるナノ粒子複合体電極
  3-3.ナノチューブ電極
  3-4.フォトニック電極

4.半導体量子ドットの特徴
  4-1.ナノスケールと量子力学
  4-2.半導体量子ドットのエネルギー準位
  4-3.量子閉じ込め効果
  4-4.光応答特性
  4-5.有機色素との比較

5.半導体量子ドットの作製
  5-1.直接吸着法
  5-2.結合子を介した吸着法
  5-3.化学吸着法

6.光電極の評価
  6-1.光吸収特性評価―光音響分光法の適用
  6-2.光電流評価―光電流変換量子効率
  6-3.光励起キャリアの過渡応答特性評価―超短パルスレーザの適用

7.光電変換特性評価
  7-1.短絡電流
  7-2.開放電圧
  7-3.曲線因子
  7-4.光電変換効率

8.まとめ
9.今後の展開