熱伝導の基礎とフィラー充填、熱伝導率測定
熱伝導とは?熱拡散率とは?今さら聞けない基礎の基礎からフィラーの充填技術や熱物性(熱伝導率・熱拡散率など)の測定、評価までを3名の講師が分かりやすく解説する!!
主催:R&D支援センター
日時:平成22年11月24日(水) 11:30〜17:00
第Ⅰ部 熱伝導の基礎と高熱伝導化のメカニズム
【プログラム】
1.熱伝導の基礎
1-1. 熱伝導率の定義(Fourierの法則)
1-2. 熱伝導率と物質定数との関係(Debyeの式)
1-3. 電子による熱伝導とフォノンによる熱伝導
1-3-1. 様々の物質の熱伝導率
1-4. 熱伝導率を決める因子、比熱、粒子速度、平均自由行程
1-5. 平均自由行程を決める因子、静的散乱と動的散乱
1-5-1. 静的散乱
1-5-2. 動的散乱、Umklap過程
1-5-3. 振動の非調和性とフォノンフォノン散乱
1-5-4. 電子による熱伝導、Wiedemann-Franzの法則
2.高分子の熱伝導
2-1. 高分子の熱伝導の特徴
2-2. 高分子の高次構造と熱伝導率
2-2-1. 結晶性と熱電導率
2-2-2. 分子配向と熱伝導率
3.高熱伝導高分子
3-1. 高分子の高熱伝導化のメカニズム
3-1-1. 絶縁性と高熱伝導の両立
3-1-2. 動的散乱および静的散乱の抑制
3-2. 高分子の熱伝導率の理論限界
-ポリエチレン結晶の熱伝導率の理論計算-
【質疑応答・名刺交換・個別相談】
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第Ⅱ部 放熱材料設計のためのフィラーの分散/ネットワーク構造形成技術と粘度・熱伝導率予測
【講座のポイント】
本講演では、従来のフィラーとカーボンナノチューブ(CNT)を中心としたナノフィラーの分散・充填技術を概説し、ネットワーク構造形成による放熱材料設計手法について紹介する。
【プログラム】
1.フィラーの分散・充填技術
1-1 フィラーの種類と特性
1-2 コンポジットの粘度予測式
1-3 コンポジットの粘度とフィラー粒度分布の関係
1-4 コンポジットの熱伝導率と粘度の関係
1-5 フィラー最密充填理論と粒子充填ソフトを活用した微視構造設計
1-6 フィラーの表面処理技術
2.ナノフィラーの分散・充填技術
2-1 ナノフィラーの種類と特性
2-2 ナノフィラーの分散手法(層間挿入法、ゾル−ゲル法、微粒子直接分散法)
2-3 CNTの特徴(構造・形態、物性、合成法、安全性)
2-4 CNTの分散技術(超音波分散法と処理条件最適化)
2-5 CNTの表面処理技術(混酸処理、紫外線/オゾン処理)
3.放熱材料開発のための材料設計・特性評価技術
3-1 従来のフィラーを用いたコンポジットの熱伝導率予測式
3-2 CNTを用いたナノコンポジットの熱伝導率予測式
3-3 国内外におけるCNTによるネットワーク構造形成技術
3-4 フィラーとCNTの複合による高熱伝導性コンポジットの開発
4.まとめ
【質疑応答・名刺交換・個別相談】
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第Ⅲ部 高分子材料の熱伝導率・熱拡散率測定技術
【講座のポイント】
近年、コンピュータや携帯電話は小型化され、より高速で大量の情報処理能力が求められている。それに伴い半導体チップの高機能化が進み、発生する熱が機能低下の原因ともなる。これらの熱を効率良く排熱するために、高度な熱設計技術が要求され、デバイスの実装基板やモールド材、フイルムには放熱機能が求められている。金属やセラミックスのフィラーを利用した複合材料、放熱グリース・シートを利用した実装方法などに様々な種類の高熱伝導コンポジット材料開発が盛んに行われている。
今回は、高熱伝導フイルムや放熱シートの熱伝導率・熱拡散率の評価法を中心に解説を行う。熱伝導率・熱拡散率の測定技術として、代表的な定常法、温度波熱分析法、細線加熱法、フラッシュ法、光交流法について説明し、それぞれの評価法を高分子材料に適用する際の注意点等についても説明する予定である。
【プログラム】
1.はじめに
2.高分子材料の熱伝導率・熱拡散率測定技術
2-1 定常法による熱伝導率測定法
2-2 温度波熱分析法による熱拡散率測定法
2-3 細線加熱法による熱伝導率測定法
2-4 レーザフラッシュ法による面間方向の熱拡散率測定法
2-5 レーザフラッシュ法による面内方向の熱拡散率測定法
2-6 レーザフラッシュ法による多層材の熱拡散率測定法
2-7 光交流法による面間方向の熱拡散率測定法
2-8 光交流法による面内方向の熱拡散率測定法
3.高分子材料への適用例
4.まとめ