異種材料の接着技術とその応用および評価

異種材料の接着の接着過程における「ぬれ」、流動過程、接着界面形成、接着破壊過程等の理論を解説し、接着技術の基礎を理解していただきます。ゴムと金属の直接架橋接着方法、間接接着法そして金属と樹脂の接着についても解説!

異種材料の接着技術とその応用および評価
〜樹脂・ゴム・金属をうまくくっつけるために〜

主催:R&D支援センター

日時:2011年6月24日(金) 10:30〜16:30

<講座のポイント>
もの作りは製品設計、組み立てそして機能性を発現させるための複合化技術が重要な役割を担っています。自動車部品、情報電子部品に関わるプラスチックやゴム製品は製造の簡素化、コスト低減のために接着技術を応用することによって成し遂げられています。

 本講座では、異種材料の接着の接着過程における「ぬれ」、流動過程、接着界面形成、接着破壊過程等の理論を解説し、接着技術の基礎を理解していただきます。ゴムと金属の直接架橋接着方法、間接接着法そして金属と樹脂の接着を紹介します。接着物の界面の劣化に及ぼす緒因子について事例を交えて接着破壊メカニズムを紹介します。シランカップリング剤を用いた接着物を製造する上での接着メカニズムを解明するとともに、材料の表面性状に及ぼす洗浄工程の影響をXPS接触角測定、FT-IR測定結果から解説し、現場における材料管理について説明します。各種シランカップリング剤の処理条件と反応性と反応量についての実験例を紹介します。製品応用への展開が図れるようにトリアジン系化合物による異種材料の接着技術を紹介します。

<プログラム>
1.接着技術
  1-1 材料の変遷と複合材料
  1-2 接着技術の現状と課題
  1-3 環境規制への対応と環境改善への取組み
  1-4 接着方法の分類
  1-5 環境と接着
  1-6 接着成形と金型汚染
2.接着の基礎
  2-1 接着及び接着破壊過程における表面、界面
  2-2 ゴム・樹脂の流動過程
  2-3 被着体に対するゴム・樹脂のぬれ過程
  2-4 界面の安定化過程
  2-5 接着物の破壊現象
  2-6 接着における界面結合力
  2-7 表面粗さと接着力の関係
  2-8 接着物の環境要因による剥離と自己修復性接着
3.接着の評価解析に利用される分析機器とその活用
  3-1 表面分析方法の分類
  3-2 各種表面分析機器の特徴
  3-3 接着に関わる表面分析機器活用方法
  3-4 材料表面の化学性状評価のための分析方法
  3-5 異種材料接着物の分析事例
  3-6 接着界面の安定と劣化寿命事例
4.接着に及ぼす金属の表面性状の影響
  4-1 金属材料の洗浄方法
  4-2 洗浄による金属表面の化学状態
  4-3 金属酸化物の形成に及ぼす環境因子
5.シランカップリング剤による表面処理
  5-1 シランカップリング剤の反応量の測定
  5-2 シランカップリング剤の反応性
  5-3 接着剤と被着体に対する最適シラン処理
6.トリアジン系化合物による異種材料の接着技術
  6-1 内部添加法によるゴムと金属の接着
  6-2 トリアジン系化合物による表面処理
  6-3 各種異種材料の接着
     樹脂と金属、ゴムと金属、ゴムと樹脂、ゴムとゴム
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