金属材料の破断面解析技術とその事例

破壊原因を推定する手法を学ぶための講座!フラクトグラフィ技術を習得し、事故予防に活かそう!

金属材料の破断面解析技術とその事例

共催:R&D支援センター

日時:2011年6月6日(月)10:30〜17:30

≪講座のポイント≫
機械部品などの破壊が生じた場合、破壊原因の推定が必要となる場合が多い。この時に最もよく用いられ、かつ有効な手法がフラクトグラフィ(破面観察)である。フラクトグラフィとは、金属の破断面を目視や電子顕微鏡で観察し、その様相から破損原因を推定する手法であり、疲労破壊や応力腐食割れといった破壊機構以外にも、き裂の進展方向や負荷状況、場合によっては作用応力の大きさまで推定可能とされる。しかし、材料の破壊機構は多岐にわたっており、その中から事故品に該当する破壊機構を推定するには、ある程度の経験・技術・知識が必要となる。

 今回は、実例を交えた主な破壊機構と、それぞれの破面の特徴を解説するとともに、破面実作業の手順・機器についても説明を行い、初歩的なフラクトグラフィ技術の習得を目的とする。

≪プログラム≫
Ⅰ.破面解析の重要性
Ⅱ.破面マクロ観察
  1.塑性変形について
  2.破面の凹凸など
  3.起点位置の推定
  4.き裂前縁形状
  5.ラチェット模様
  6.ビーチマーク
  7.放射状模様
  8.山形模様
  9.シヤーリップ
 10.破面の粗さの変化
 11.最終破断部

Ⅲ.金属の代表的な破壊
  1.延性破壊
  2.脆性破壊
  3.疲労破壊
  4.応力腐食割れ
  5.水素誘起割れ(遅れ破壊)
  6.液体金属脆性割れ
  7.焼き割れ
  8.黄銅の脱亜鉛腐食

Ⅳ.破面観察の手順と方法
  1.破面観察手順
  2.破面観察方法
    a.き裂位置の確認
    b.破面試料の採取方法
    c.破面洗浄方法
    d.観察機器
  3.疲労破面の応力推定方法

Ⅴ.破損原因調査事例紹介