ディスプレイの評価技術とデバイス設計への応用
正しい開発目標をつくり、新しい商品を生み出すための講座!情報機器デバイスの出現により、拡大しているディスプレイの主要技術を修得し、技術開発へつなげよう!
共催:R&D支援センター
日時:2011年6月6日(月)10:30〜17:30
≪講座のポイント≫
LCDは20年前までは電卓などの電池駆動用の簡便な表示器でしたが、種々の改善とコスト削減で現状のポジションを実現しました。価格の低減とともにディスプレイの用途は拡大をするでしょう。大型化と技術改善によってコストの低減と市場拡大を進めたLCDが成熟期をむかえて進化が止まるのか、また新しいデバイスの出現が起こるのかは不明ですが、商品にあった広義の品質とコストを見いだす技術が必要です。視野角拡大で努力したLDCを携帯電話に視野角を制限するフィルムをつける例もあります。また現在のLCDにもかなりの欠点が見られます。各種デバイスの動作や評価ポイントを押さえることにより、製品設計サイドもデバイス設計サイドも正しい目標をつくり新しい商品を生み出すことができます。
今回の講座は、人間が色々な場面でディスプレイを「みる」という観点から、主要な関連技術にまで視野を広げて、今後起こる課題を正しく理解し、技術開発につなげられる出発点となることを目指しています。
≪プログラム≫
Ⅰ.はじめに
1.広がるディスプレイの世界
2.商品ライフサイクルと市場
3.テレビでみる映像システムの概要
4.光と色(スペクトラムと色、加法三原色、偏光、マンセル色立体)
Ⅱ.各種ディスプレイデバイスと動作原理
1.主要ディスプレイデバイスの俯瞰図
2.LCDの種類と動作(TN、STN、IPS、VA、OCB)
3.PDPの駆動と画質
4.OLED(低分子、高分子)および光源(LED、LD、HID、蛍光灯)
5.E-paperと反射型および半透過型デバイス
6.FED&CRT
7.PJの光学と色フリッカー問題
Ⅲ.ディスプレイの評価ポイント
1.評価画像と評価ポイント(静止画像、自然画像、動画)
2.評価画像の作成の考え方
3.評価画像の例
Ⅳ.色の3原色説/4原色説と画像認識
1.目の働きと構造(網膜上での演算)
2.脳の画像認識
3.認識と記憶
Ⅴ.輝度・色度の定量化
1.CIEの主要な活動
2.測光量の定義
3.XYZ表色系(xy色度図)とその作成実習
4.色温度と色度点
5.CIELAB色空間(L*a*b*表色系)
6.その他の表色系
Ⅵ.ディスプレイの信頼性
1.スタブ曲線
2.不良の要因の考察方法
Ⅶ.まとめ