統計的推定理論の基礎と画像センシングへの応用

不確かな情報を基に確立推定し、自動化システムの知能化・高機能化をはかるための講座!カルマンフィルタ、パーティクルフィルタ等のベイズフィルタ技術を修得し、応用システムの開発を急げ!

統計的推定理論の基礎と画像センシングへの応用

共催:R&D支援センター

日時:2011年6月21日(火) 10:30〜17:30

<講座のポイント>
自動化システムの知能化・高機能化のためには画像などのセンサデータ処理が必要となる。しかし、実際のセンサデータには誤りや誤差など種々の不確かさが含まれるため,それらを考慮することが必須である。

 不確かな情報を基に自己や環境の状態を推定するためには統計的推定理論が有効である。不確かさを確率で表現しベイズ推論に基づく事後確率推定を行うことが基本であるが、特に動的な環境ではカルマンフィルタやパーティクルフィルタに代表されるベイズフィルタの枠組みが有効である。

 本セミナーでは、ベイズフィルタを中心とした統計的推定理論の基礎を詳述し、さらにその実現について、多くの実例を用いて解説する。

<プログラム>
Ⅰ. はじめに
 1.自動化システムの構成

 2.環境認識の重要性

Ⅱ. 環境認識のためのセンサ
 1.視覚センサ

 2.距離センサ

 3.その他のセンサ

Ⅲ. 統計的推定理論
 1.確率の基礎

   a.確率の定義

   b.同時分布と条件付確率

   c.周辺分布

 2.ベイズ推定とベイズフィルタ

   a.事前分布と事後分布

   b.ベイズの定理

   c.ベイズフィルタ

 3.カルマンフィルタ

   a.ガウス分布正規分布

   b.システム方程式と観測方程式

   c.アルゴリズムと実装例

   d.カルマンフィルタの拡張

 4.ノンパラメトリックフィルタ

   a.カルマンフィルタの問題点

   b.確率分布の離散近似

   c.離散ベイズフィルタ

   d.パーティクルフィルタ

Ⅳ. 応用例
 1.カルマンフィルタを用いた物体追跡

 2.離散ベイズフィルタを用いた屋外位置推定

 3.パーティクルフィルタを用いた地図と移動の同時獲得(SLAM)

 4.パーティクルフィルタを用いた道路境界追跡

Ⅴ. おわりに
 1.まとめ

 2.今後重要となる問題