実用例から学ぶ画像センシング技術と実利用例
より高度な画像利用をめざすためのセミナー!画像技術に光学や機械などの構成技術を総合的に組み合わせて、より高精度なシステムを開発しよう!
共催:R&D支援センター
日時:2011年7月1日(金) 10:30〜17:30
<講座のポイント>
人の眼に代わる画像センシングは、生産ラインではもちろん、自動車や交通、社会施設の安全監視など広い範囲で必要とされている。実際の画像センシングは単に画像処理技術のみで実現することはできない。光学技術や機械技術などの周辺技術が決め手になることが多い。実用システムを実現するにはこうした構成技術を総合的に組合わせていくことが重要である。これがセンシングはシステム技術であるということの意味である。この講習ではまず構成する主要技術の基本と実用上の重要事項を解説する。
次によく利用される基本的な画像処理方式について、特徴、および実用上の注意事項に重点を置いて解説する。最後に講師が実際に行ってきた開発システムとその関連研究を紹介する。最も簡単な画像処理を用いる実用センサから、ロボット、自動車や交通などの視覚に代わるセンサ、目視検査の自動化、粗さなど表面の状態を検出する新しい分野などについて述べる。
画像はもちろん、センサの開発をこれから始めようとする方から、より高度な画像利用をめざす技術者の方まで実際に役立ててもらえるよう、ていねいに解説する。
<プログラム>
Ⅰ.画像センシングシステムの構築技術
1.システム技術としてのセンシング
2.センシングシステムを構成する技術要素
3.安定な画像を得るための技術
a.照明技術とレーザの特徴
b.光の特性とイメージセンサの関連
4.画像利用センシングの代表的な構成原理
a.二次元センサ利用方式と照射光走査方式の違いと特徴
b.三角測量方式の原理
5.二次元画像の検出技術
a.二次元像の抽出方式
b.CCDイメージセンサの基礎
Ⅱ.主な画像処理方式の基礎と特徴
1.画像処理機能の構成
2.よく使う画像処理アルゴリズムと応用上の問題
a.画像データ変換(二値化処理,フィルタリング)
b.特徴抽出処理(位置・姿勢の特徴量,テンプレートマッチング,輪郭抽出等)
c.判定・認識処理(決定論理,統計処理,知識利用)
Ⅲ.画像センシングの開発例と課題
1.基本的な画像利用例:位置,距離,形状センサ
a.三角測量方式距離センサでの画像利用
b.光学的反射特性を利用した距離・位置のセンシング
2.ロボットの視覚センサ
a.自動化技術としても用いられる基礎的視覚センサ
b.三次元視覚システムの研究と課題
3.社会,交通の安全のためのセンシング
a.自動車用画像センシングの研究と課題
b.監視,異常発見のセンシングの展開
4.目視検査自動化のための画像センシング
a.実用化の進んだレーザ利用方式
b.イメージセンサ利用とテンプレートマッチング応用
5.新しい分野としての表面性状センシング
a.パターン投影による表面粗さ非接触センシング
b.人の感性への接近の試み