境界潤滑と摩擦低減基礎講座

トライボロジーと潤滑剤の性能をイロハから学ぶ!数式を最小限に抑え、ビデオ教材を用いてわかりやすく解説!境界潤滑により摩擦低減技術への取組を理解できる特別セミナー!

境界潤滑と摩擦低減基礎講座

共催:R&D支援センター

日時:2011年7月8日(金)10:30〜17:30

<講師の言葉>
二酸化炭素ガス排出量削減に直接関わる技術として、トライボロジー技術は欠くことのできない縁の下の力持ちとも言える基盤技術ですが、企業に入り潤滑技術に携わるようになった技術者でも、在学中にトライボロジー、あるいは潤滑の系統だった講義を受講した経験者は極めて少ないのが現状です。潤滑技術者の出身学科は大きく分けて機械系と化学・材料系となりますが、その両者に同時に理解してもらえるような講義を目指します。基礎を理解することによって始めて現実の問題点の克服に取り組めます。

 講義では、数式は最小限に抑え、ビデオも使用して、できるだけ分かりやすく実施するように心がけます。著者が共同執筆している市販の書籍を参考テキストに用います。また、講義で使用するスライドの抜粋版もテキストとして準備いたします。

<プログラム>
Ⅰ.固体の摩擦係数
  1.表面粗さと接触
  2.摩擦の経験則
  3.マクロな接触とミクロな接触
  4.摩擦係数は何で決まるか
  5.異常な高摩擦はなぜ起こるのか

Ⅱ.潤滑による摩擦の低減と制御
  1.流体潤滑と境界潤滑の境目とは
  2.化合物の極性を理解する
  3.分子の吸着と境界潤滑
  4.なぜ摩擦は下がるのか
  5.穏やかな条件下の潤滑と厳しい条件下の潤滑の違い

Ⅲ.潤滑油・潤滑添加剤の働き
  1.潤滑剤とはどのような物質なのか
  2.潤滑油として好ましい化合物と好ましく無い化合物とは何か
  3.潤滑油はどのようにして作るのか
  4.潤滑油の分子構造と潤滑性能の関係とは
  5.潤滑剤の性能を決める潤滑添加剤の代表例とその作用機構

Ⅳ.摩擦の測定法と評価法
  1.各種機器の潤滑状態の推定
  2.摩擦試験機の種類と試験条件
  3.摩擦はどのようにして測定するか(その問題点と精度)