医薬品の品質評価と申請書類作成のノウハウおよび日欧米三極の比較

有効性や安全性の基盤となる品質を確保するための講座。薬事対応、品質確保のための具体的評価方法、プロセスを修得し、承認審査に対応しよう!

医薬品の品質評価と申請書類作成のノウハウおよび日欧米三極の比較

共催:R&D支援センター

日時:2011年7月11日(月) 10:30〜17:30

<講師の言葉>
医薬品の開発及びその市販における最重点課題は、品質、有効性及び安全性の確保であるが、品質の確保は、有効性や安全性の確保の基盤となるものであり、さらに医薬品(原薬・製剤等)の製造方法は開発段階のみならず承認市販後においても改良のために変更が行われる。従って、品質の確保のために治験薬から商品にいたるまで連続して品質評価を実施して変更等の維持管理を薬事面からも継続していくことが求められている。

 医薬品承認審査においては、「品質評価成績を品質の確保が適切に実施されていることを申請書・申請資料に記載すること」が求められる。さらに、製造方法等の改良が承認・市販後においても継続して実施されるので、変更時における適切な品質評価と薬事対応が求められている。本セミナーでは品質評価とその薬事対応の基本から具体的な実務まで、日欧米三極を比較しながら以下の事項を中心に解説する。

  1.医薬品の品質確保の目的、方法及び課題 (開発段階と市販段階)
  2.品質を確保するための具体的な評価項目と評価方法
  3.品質評価の具体的プロセス
  4.品質、製造方法の変更における変更管理の具体的プロセスと薬事対応
  5.品質に関する医薬品承認申請書/承認後の変更申請・届書の具体的作成における要点及び留意事項
  6.Drug Master Fileの登録・維持管理の舞台的プロセスと日欧米三極の比較

<プログラム>
1.レギュラトリー・サイエンスの基本的原則
  医薬品開発・流通における重点必須課題:品質・有効性・安全性の確保
  1-1 重点必須課題とそれらの課題に対する具体的方策と薬事規制
  1-2 品質確保のための具体的対応と薬事規制の仕組
2.品質確保の要件
  原薬の構造決定、原薬・製剤及び原材料の品質規格、原薬、製剤の品質保持期間と保管条件(貯法・有効期限/使用期限)、定められた品質の原薬・製剤の製造法の確立
3.品質評価の具体的なプロセス
  3-1 原薬
    構造決定、物性評価、規格設定、製造方法、安定性
  3-2 製剤
    製剤設計、製剤評価、規格設定、製造方法、安定性
  3-3 規格設定
    規格とは/規格項目の種類/規格の設定方法
  3-4 原薬・製剤の製造方法の確立とGMPの要件
  3-5 分析方法バリデーション
  3-6 製造方法・規格の変更管理と日欧米三極の差異
  3-7 開発のフェーズと規格項目・規格値の設定、規格値の変更における留意点
  3-8 規格および試験方法と各国薬局方との関連
4.適切な安定性試験の実施方法
  4-1 原薬、製剤及び中間体
  4-2 治療の場で品質確保に必要な安定性試験
  4-3 開発段階及び製造方法変更における適切な安定性試験の実施方法
5.製造方法の工業化研究における留意事項
   ・出発物質、GMP管理、変更管理など
6.承認申請書 資料 品質パートの記載留意点
   ・書きすぎ、書き不足のない適切な品質資料を作成するための留意点
     (CTD Q3の目次に従って解説)
   ・日本の申請書書式における製造方法欄記載上の留意点
7.Globalな開発における品質評価資料における日/欧/米 三極の差異
  7-1 外国他社のCTD Q3資料を日本の申請書資料にする場合の留意点
  7-2 日本の申請書書式における製造方法欄記載上の留意点
8.Drug Master Fileの登録・維持管理の具体的プロセスと日欧米三極の比較