永久磁石同期モータ制御の基礎講座
コストを抑えた低騒音、高効率、低消費電力モータとして応用範囲が拡がっている永久磁石同期モータ。低消費電力で95〜97%ものモータ効率を実現する永久磁石同期モータ・・・その効果的な制御を学び、製品開発への応用を急げ!
共催:R&D支援センター
日時:2011年8月1日(月)10:30〜17:30
[講師の言葉]
省エネルギーの観点から、永久磁石を用いた高効率な同期モータが、エアコン初めとして冷蔵庫、洗濯機、ポンプなどの家電品に多く採用されている。一方で、 自動車の電動化が進む中、車載用にも同期モータが使われている。この同期モータの性能を十分引き出すにためには、モータ制御が重要な技術となっている。
本講座では、この同期モータの正弦波駆動法を取り上げる。その内容は、モータトルクの発生原理、制御の基礎から始まって、PWM電圧制御法、位置センサレス技術、ベクトル制御技術までの広い範囲を概念を中心に分かりやすく扱う。
[プログラム]
1.永久磁石同期モータとはどんなモータか(制御屋から見た永久磁石同期モータ)
−モータの回路表現に向けて−
1-1 トルク発生原理
1-2 永久磁石同期モータのトルク
1-3 永久磁石同期モータの種類
1-4 モータのスピードを変える方法
2.永久磁石同期モータドライブ
2-1 永久磁石同期モータの基本特性
a.モータの電気回路表現
b.モータトルクの電気表現
c.2つのトルク特性
2-2 正弦波駆動方式
a.通電パターン
b.電圧制御3要素
c.PWM電圧制御の種類
d.デッドタイムとは?
e.デッドタイム歪補償法
2-3 電圧モデル
a.電圧電流位相関係
b.回転座標系でのベクトル表現
c.回転座標系モデルのイメージ
d.突極型モータの電圧モデル
2-4 座標変換
a.目的と概念
b.3相固定座標系から回転座標系
c.回転座標系から3相固定座標系
2-5 位置センサレス法
a.何を利用するか?
b.誘起電圧利用の位置検出概念
2-6 ベクトル制御
a.ベクトル制御の狙い
b.一般的なフルベクトル制御
c.何が難しいか?−干渉項−
d.励磁電流制御系
3.運転するには?−注意事項−
3-1 モータ定数測定法
3-2 電圧電流検出回路
3-3 スイッチング波形とノイズ
<添付技術資料>
・位相,速度,電流制御系ゲイン設計法
・電流最小化Id-Iq関係式の導出手順
・軸誤差有モータモデル式導出手順
・拡張誘起電圧モデル式導出手順