電気自動車向け無線充電システムの開発と応用および今後の展望
利用者の手間をかけず、簡単で、効率のよい充電が可能な無線充電システム。駐車するだけで充電が可能なシステムと今後の動向について先取り、応用を急げ!!
共催:R&D支援センター
日時:2011年8月4日(木)10:30〜17:30
[講師の言葉]
近年、“ECO”に関する技術は世間に十分認識され、各メーカから様々な省エネルギー技術にクリーンエネルギー技術を活用した商品が発表されています。我々の生活に欠かせない自動車についても例外ではなく、環境改善に向けた取り組みの強化に加えて、自動車の燃料となる化石燃料の枯渇問題により、自動車業界を取り巻く環境が変わり始めています。その中で、CO2排出量が大幅に少なくクリーンエネルギーで走行する電気自動車の普及についても強い関心を集めています。
電気自動車は化石燃料を一切使用しないため環境に優しいなどの特長を持つ反面、現在の化石燃料を利用した自動車に比べると、一度の充電で走行できる距離が短く、搭載バッテリへのこまめな充電が必要となります。そのため利用者の手間をかけず、簡単で、効率のよい充電が可能なインフラが実現すれば、消費者への電気自動車のさらなる普及を促すことができます。
本講演では、電気自動車向け無線充電システムに採用している“マイクロ波による電力伝送”の原理について説明した後、“駐車するだけで充電が可能な電気自動車向け無線充電システム”について、その研究開発の取組状況を説明いたします。
[プログラム]
1.無線充電の基礎・原理
1-1 無線充電の概要
a.電磁波・マイクロ波を用いた無線充電の概要と歴史
b.他方式無線充電の概要と比較
1-2 マイクロ波無線充電システムの基礎
a.受電系 -レクテナとRF-DC変換-
b.伝播系 -ビーム収集効率と「面」思考-
c.送電系 -電子管と半導体-
d.安全性その他
2.無線充電システムの電気自動車への応用
2-1 開発背景、目的について
2-2 無線充電システム原理
2-3 本システムの設備概要
a.電源系
b.送電系
c.給湯系
d.遮蔽系
e.受電系
f.放熱系
2-4 本システムの特長・利点
2-5 現在のシステム開発の状況
a.送受電効率の改善
b.送電器価格の低減
c.車両への影響遮断
d.安全性確保
e.電気自動車への充電実験
2-6 課題と今後の展望(実用化,宇宙システムへの応用に向けた課題と展開)