接触面における摩擦・潤滑とトライボロジーの基礎講座

機械システムの性能・効率・信頼性向上の鍵であるトライボロジー!摩擦部分の動きを滑らかにし十分に働かせるための摺動面接触に関わる、トライボロジー全般の基本知識と解決法に繋がる考え方を修得し、製品開発に活かそう!

接触面における摩擦・潤滑とトライボロジーの基礎講座

共催:R&D支援センター

日時:2011年8月24日(水) 10:30〜17:30

[講師の言葉]
機械システムの中には、垂直荷重を支持しながら運動する「摺動面」が様々な場所で用いられています。機械システムの構成要素のひとつに過ぎない摺動面ですが、摺動面が損傷すると、機械システム全体の機能が低下するばかりか、機械システム全体の停止(=故障)を招く場合も少なくありません。また昨今では、エネルギー問題や地球環境問題の解決のために、摺動面に要求 される役割が重要性を増しつつあります。このような状況の中、「機械システムの高信頼性化や高機能化の鍵を握る摺動面の科学技術」を対象とする学問、それが「トライボロジー(tribology)」です。

 本セミナーでは、トライボロジーの初学者をターゲ ットとして、接触と摩擦と潤滑に関わる諸問題を念頭に置き、主に物理的な見地から「トライボロジーの基礎理論」を提供します。

 トライボロジーの問題は多種多様で、トライアル・アンド・エラーに基づく個別療法を施されることも多いのが実状ですが 、トライボロジーに関わる幅広い基礎理論の修得が、より本質的な解決法の着想に繋がることを期待しています。

[プログラム]
Ⅰ. プロローグ
Ⅱ. 接触の基礎理論
  1.固体表面の形状と構造

  2.弾性接触(ヘルツの接触理論)

  3.塑性接触

  4.見掛けの接触面積と真実接触面積

  5.粗面の接触モデル

Ⅲ. 摩擦の基礎理論
  1.力学と摩擦

  2.摩擦係数と摩擦の法則

  3.すべり摩擦(静止摩擦と動摩擦)

  4.ころがり摩擦

  5.摩擦による振動の減衰

  6.摩擦による振動の発生

  7.表面損傷と摩耗

Ⅳ. 潤滑の基礎理論
  1.潤滑剤の役割

  2.ストライベック線図

  3.流体潤滑

  4.弾性流体潤滑

  5.混合潤滑

  6.境界潤滑

  7.潤滑面の衝突

Ⅴ. エピローグ