熱応力の基礎と熱応力・熱変形解析および低減策

機器や機械構造物の破壊、変形を防ぐための特別セミナー!

熱応力の基礎と熱応力・熱変形解析および低減策

共催:R&D支援センター

日時:2011年9月5日(月) 10:30〜17:30

[講師の言葉]
熱応力は、運転によって温度上昇する種々の機器や熱的負荷がかかる構造物などで問題になります。さらに最近の各種工業分野における機械や構造物の高性能化、大規模化、精密化、使用環境の拡大に伴い、これらの構造部分に生ずる熱応力問題・熱変形問題は従来にも増して重要となって来ております。

 コンピュータの急激な発達により有限要素法などの数値解析法が使用されていますが、熱応力解析の基本的な取扱いである解析的方法は、設計の初期段階で、基本的な構造モデルにおける様々な条件での定性的および定量的傾向を容易に明らかにすることができるため、非常に有効的な方法であります。

 本講座では、厳しい使用温度条件の下で、機器や機械構造物等に生じる熱応力・熱変形に対して、その初歩的な一次元問題から複雑な三次元問題に至る解析的方法を平易に解説するとともに、その低減のための考え方について述べます。また、熱応力に関連して、熱伝導方程式についても解説します。

[プログラム]
Ⅰ.はじめに
  1.熱応力の発生原因について
  2.熱応力・熱変形の解析的方法について

Ⅱ.簡単な熱応力問題
  1.棒に生ずる熱応力の解析方法
  2.はりの曲げによる熱応力・熱変形の解析方法

    a.均質はりの熱応力(一次元温度変化の場合)
    b.均質はりの熱応力(二次元温度変化の場合)
    c.二層複合はりの熱応力
    d.多層複合はりの熱応力
    e.不均質はりの熱応力 

Ⅲ.平板の曲げによる熱応力・熱変形
  1.均質等方性平板の解析方法
  2.直交異方性平板の解析方法

Ⅳ.円筒(円板)および球の一次元熱応力
  1.円筒(円板)の解析方法
  2.球の解析方法

Ⅴ.三次元熱応力問題
  1.三次元熱弾性基礎方程式系について
  2.三次元問題の簡単な解析例について
  3.三次元熱応力問題の解析方法

Ⅵ.二次元熱応力問題
  1.平面熱応力問題
  2.直角座標系で表される平面熱応力問題の解析方法
  3.極座標系で表される平面熱応力問題の解析方法
  4.軸対称熱応力問題の解析方法

Ⅶ.熱伝導問題
  1.熱伝導方程式について
  2.境界条件・初期条件について
  3.解析的に解くためには
  4.一次元の解析例について

Ⅷ.まとめ
  1.熱応力の低減策
  2.参考図書について