リチウム二次電池インピーダンス測定の基礎と応用

電池特性評価のために汎用されている充電放電曲線、サイクリックボルタモグラムの直流法と比較しながら、交流インピーダンス法の解説とその応答スペクトルの解説も行う!

リチウム二次電池インピーダンス測定の基礎と応用

〜電池特性評価、構成材料評価、劣化評価、安全対策のために〜

主催:R&D支援センター

日時:2012年6月25日(月) 12:30〜16:30

【受講対象】
 企業の技術・研究者、企画担当者

【受講に当たっての必要な予備知識】
 一般化学、一般物理

【このセミナーを受講するとどこまでの知識を修得できるか】
 リチウムイオン二次電池の仕組み、充放電特性の見方、インピーダンス法から得られるスペクトルの意味、電池状態把握の診断用としての有用性など。

【講座のポイント】
 モバイル機器用途から、定置型蓄電、車などの大型用途まで、リチウム二次電池の市場はさらに広がりを見せています。そのために、リチウム二次電池の状態把握、安全性の確保がとても重要な開発課題になっています。

 そこでこの度、新規参入企業や新たに研究を始められた初学者にも分かりやすいように、リチウムイオン二次電池の特性評価法、特にインピーダンス法を用いた手法について基礎からじっくりと解説します。最新の開発測定法も紹介し、周辺の研究課題を明らかにします。

 最初に、リチウム二次電池を理解する上で、少なくとも必要である基礎概念の解説を行います。次に、特性評価のために汎用されている充電放電曲線、サイクリックボルタモグラムの直流法と比較しながら、交流インピーダンス法の解説とその応答スペクトルの解説も行います。

 講義終了後には、受講者の講演内容に関するご質問に可能な範囲で回答いたします。

【プログラム】
1.電池反応の基礎
  1.1 反応の基礎概念 
   a. 酸化還元電位、ネルンストの式、電気二重層、出力電位、
   b. ガスー格子モデル
   c. 電極反応とは、過電圧、分極
  1.2 電極反応速度
  1.3 リチウムイオンの拡散過程
2.直流各種評価法
   a. 充放電曲線(エネルギー密度、レート特性)
   b. サイクリックボルタンメトリー
   c. パルス法
3. 交流インピーダンス評価法
  3.1 測定法
   a. ディジタルフリーリエ積分法(FRI)と高速フリーリエ変換法(FFT)の特徴
   b. 評価モデル等価回路
   c. 活物質球状粒子表面上膜(SEI)界面と等価回路
   d. 固体粒子/電解液界面での各種パラメータ
   e. 最近の報告例のいくつか
  3.2 求められたインピーダンススペクトル(EIS)
   a. EISの温度、およびSOC依存性
   b. 3D表示化
   c.劣化診断の可能性
4.おわりに

【質疑応答・名刺交換・個別相談】