エマルションの調製と安定性の評価と解析【大阪開催】

界面科分野の基礎的な事項を概説したのち,各種エマルションの調製法や安定性を評価するためのモデルについて解説!最近注目されているナノエマルションやトピックスについても紹介!!

エマルションの調製と安定性の評価と解析

主催:R&D支援センター

日時:2012年9月11日(火) 10:30〜16:30

※受講の際には関数電卓をご持参ください。

【予備知識】
・大学初年度程度の物理化学。

【修得知識】
・界面科学の基礎事項
・分散安定性に関する基礎理論
・脂質酸化の速度解析
・分散系に関係する工学的事項

【講座のポイント】
 エマルションは,食品,医薬品,化粧品などの多くの分野で汎用されている。水中に微小な油滴が分散したO/W型エマルション,逆に油中に水滴が分散したW/O型エマルション,さらに複雑な形態の多相エマルションはいずれも本質的には不安定であり,油相と水相に分離しようとする。それを抑制するために界面活性剤(乳化剤)が使用される。また,高分子などが添加されることもあり,安定性に影響を及ぼす。

 本講では,まず界面科分野の基礎的な事項を概説したのち,O/W型エマルションを中心として,各種の調製法や安定性を評価するためのモデルについて説明する。そのモデルに基づいて,エマルションの安定性に及ぼす諸因子の影響を解説する。さらに,最近注目されているナノエマルションやエマルションに関連するトピックスについても紹介する。

 なお,理解を深めるため,次元解析などの関連する事項についても言及し,かつ演習を織り交ぜながら講義を進める予定であるので,関数電卓を持参いただきたい。


【プログラム】
1.界面科学の基礎
  1-1.界面科学の用語
  1-2.エマルションの分類
  1-3.界面活性剤(乳化剤)とその特性

2.エマルションの調製
  2-1.各種調製法
  2-2.乳化のエネルギー
  2-3.膜およびマイクロチャネル乳化の特徴

3.安定性を評価するモデル
  3-1.粒子の浮上または沈降速度
  3-2.DLVO理論
  3-3.粒子に作用する力の収支
  3-4.表面電位とその測定

4.他成分の共存が安定性に及ぼす影響
  4-1.塩の添加
  4-2.粒子に吸着しない高分子の添加
  4-3.粒子に吸着する高分子の添加
  4-4.酸化安定性に及ぼす添加物の影響

5.ナノエマルションの特性
  5-1.脂質の酸化に及ぼす分散粒子径の影響
  5-2.ミセル系での脂質の酸化
  5-3.分散安定性

6.エマルションに関連するトピックス
  6-1.亜臨界水を用いたナノエマルションの調製
  6-2.多相エマルションによる乳酸菌の輸送
  6-3.粉末化脂質の酸化過程

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