設計ミス・設計不良対策と検図の上手な進め方

手直し・再製作などのコストアップやクレーム・リコールにつながる設計ミスを防ごう!設計におけるヒューマンエラーや判断ミスの対策を身につけ、コストや工数の削減に活かそう!

設計ミス・設計不良対策と検図の上手な進め方

共催:R&D支援センター

日時:2011年6月3日(金)  10:30〜17:30

≪講座のポイント≫
昔、ジャンボ旅客機が墜落し、多数の乗員・乗客が犠牲になるという痛ましい事故がありました。原因はそれ以前、着陸時の尻もち事故で破損したときの修理図面にミスがあって修理部が疲労破壊したためでした。

 それは勘違いによる単純ミスが検図を素通りしたのですが、うっかりミスが企業の浮沈にかかわるリスクに直結します。大事故に至らなくても企業が製品をリコールする例は後を絶ちませんし、いつPL訴訟に発展するか分かりません。

 このような設計ミスの原因はうっかりミスと判断ミスの二つしかないのですが、設計者を検図指導する人員の余裕がなく、検図すら十分にできないのが大方の企業の実態です。そのため設計ミスが絶えず、その対応にさらに工数が不足するという悪循環に陥りがちです。コストの8割を決定するといわれる設計で、手直し・再製作などコストアップにつながる設計ミスは許されないことです。まして納入先での事故や操業停止を招く重大な設計不良は製造業の存亡にかかわる問題といえます。

 設計で品質を作りこむには図面ができてからの検図では手遅れで、構想段階から担当者と指導者が対話し、ステップごとに問題をつぶしていく必要があります。本セミナではポカミスをいかにつぶすか、無知による判断ミスをいかに防止するかを講師の体験と事例を交えて解説します。設計ミス低減を心がける技術者や新人設計者の聴講をお勧めします。

≪プログラム≫
Ⅰ.ヒューマンエラーがもたらす設計不良
  1.ヒューマンエラーの分類
  2.ヒューマンファクターと設計者
  3.ヒューマンエラーの防止策
  4.製造現場のヒューマンエラー
  5.ヒューマンエラーと設計不良

Ⅱ.設計不良の原因と凡ミス発生事例
  1.設計不良の分類
  2.設計不良の予防策
  3.設計不良の発生事例

Ⅲ.検図の基本とあり方
  1.ポンチ絵からの検図
  2.検図は自己責任
  3.無知への対応
  4.未知への対応
  5.検図で押さえるべきポイント

Ⅳ.検図の上手な進め方
  1.自己検図
  2.組織の検図
  3.設計審査(DR)
  4.信頼性設計とFMEA
  5.チェックリスト
  6.設計変更記録

Ⅴ.設計不良の対策
  1.構想の立て方
  2.計画図の書き方
  3.部品図のばらし方
  4.設計トラブルの対応事例
  5.PL法への対策
  6.設計不良の予防法

Ⅵ.質疑応答