製品の幾何特性仕様(GPS規格)における最近の動向および幾何公差方式入門

基礎からGPS規格(製品の幾何特性仕様)の最新動向から幾何交差の種類、測定技術までを理解し、実務へと活用するための特別講座!

製品の幾何特性仕様(GPS規格)における最近の動向および幾何公差方式入門

共催:R&D支援センター

日時:2011年9月30日(金) 10:30〜17:30

[講師の言葉]

「ものづくり」において、重要なのは目的の機能を満たすような部品の寸法、形状、粗さなどをきちんと作りこんでいくことです。部品の寸法、形状、粗さを「幾何特性」と言います。ものづくりをグローバル化に対応するには、部品の幾何特性仕様が、誰から見ても正しく理解できることが必要不可欠です。 
 そこで、ISO(国際標準化機構)では部品の幾何特性仕様に大切な、寸法公差、幾何公差、表面性状、計測機器の規格体系をGPS規格として整備しています。 
 本セミナーでは、まず、ISOで体系化および規格化が進められ、JISにも取り入れられているGPS規格(製品の幾何特性仕様)の最近の動向を説明します。ここでは、GPS規格の目指しているもの、特に三次元測定機、粗さ測定機などの測定機器における規格化の動向を解説します。次に、幾何公差方式の概要として、その必要性、幾何公差の種類などについて説明します。さらに、図面で指示された幾何公差を測定する方法について解説します。

[プログラム]

Ⅰ. 製品の幾何特性仕様(GPS規格)が目指すものは何か
  1.ものづくりにおける図面のあいまい性とグローバル化への対応方法
  2.生産システムにおける図面の役割
  3.寸法公差・幾何公差・表面性状(粗さ)の関係
Ⅱ. ISO規格の最近の動向とJIS化の状況
  1.ISOの技術委員会(ISO/TC213)の規格化の動向と進捗状態
  2.測定機器(ダイヤルゲージ,三次元測定機など)の関連規格
  3.表面粗さ測定機の関連規格
Ⅲ. 幾何公差方式入門
  1.幾何公差の必要性と定義,領域法の考え方
  2.データム及びデータム系
  3.幾何公差の図示方法
Ⅳ. 幾何公差の定義と測定方法
  1.形状公差(真直度、平面度、真円度、円筒度、線の輪郭度、面の輪郭度)
  2.姿勢公差(平行度、直角度、傾斜度)
  3.位置公差(位置度,同軸度,同心度,対称度)
  4.振れ(円周振れ、全振れ)
Ⅴ. 幾何公差の解釈に必要な要素
  1.寸法公差と幾何公差との関係(独立の原則、包絡の条件)
  2.最大実体公差方式の使い方と解釈
  3.位置度公差の使い方と解釈
  4.普通寸法公差および普通幾何公差